ジェットスターのストライキ問題を社労士が解説

ストライキ




ジェットスターのストライキ問題を社労士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

ジェットスターのストライキに

ついて解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

ストライキで就業規則による懲戒処分は有効か?

正当なストライキであれば懲戒処分はできません。

 

今回のジェットスターで行われる

ストライキは

労働組合「ジェットスタークルーアソシエーション」

が行うことになっていました。

 

正当なストライキをするためには

①労働組合の規約に含まなければならい

②労働組合で直接無記名投票の過半数による決定を経ること

以上が労働組合法に規定

されています。

 

また、ただ単純に経営陣が

気に入らないということで

ストライキをされても

困ってしまいますので

 

ストライキを行う理由の正当性

も一般的には必要になります。

 

ジェットスターでは時間外労働の

賃金が一部未払いになっている

ことがストライキの原因になっている

と報道があるため

 

これが本当だとしたら

理由の正当性はあるかと考えます。

 

 

公共事業のストライキでは届け出が必要になる

さて、ストライキがいきなり

行われてしまうと大変なことに

なる可能性があります。

 

このため、公共事業のストライキ

では予告・発生届を通知する必要が

あることになっています。

 

勘違いすることがあるため

一般のストライキとの手続きを

明確にしておくと

 

原則

発生届はすべての事業が対象です。

 

つまり、公益事業であるかどうか

は問わず、ストライキをする場合

には必ず発生届が必要です。

 

公益事業についてはストライキを

行う日の少なくとも10日前には

通知をすることになります。

 

公益事業は次の通りです。

①運輸事業

②郵便、信書便または電気通信の事業

③水道、電気またはガスの供給事業

④医療又は公衆衛生の事業

 

 

では、公益事業を前提に手続きを

確認してみます。

 

ストライキの予告通知

①通知先:中央労働委員会と厚生労働大臣

②通知期限:少なくとも10日前まで

 

予告通知が行われると

厚生労働大臣はストライキ予告

を公表することになります。

 

勘違いしてはいけないのは

予告通知をしているだけなので

 

ストライキが行われることが

絶対ではありません。

 

ジェットスターのように行われ

ない場合もあるのです。

 

ストライキ発生届

①届の提出日:ストライキが発生したとき

②届の提出者:ストライキの当事者

③提出先;労働委員会又は都道府県知事

 

ストライキが全国規模など

で行われる場合には

 

提出先は中央労働委員会又は

関係都道府県知事になります。

 

当事者とはストライキなどを

したほうが行います。

 

労働組合がストライキをした

場合には労働組合がしますし

 

作業所閉鎖で使用者が対抗策を

した場合には使用者も行います。

 

ストライキをすることと解決することは別の問題

ストライキをするから

解決することではありません。

 

ストライキを行うということは

労使間交渉がうまくいかなかった

結果、起こると考えられます。

 

使用者からすればストライキを

されたとしても業績に影響しない

のであれば労働者側の主張は

聞き入れる必要はありません。

 

この場合は問題は放置される

ことにつながります。

 

逆に残業代未払いといった

今回のケースでは

 

残業代を支払うことで

労使間交渉を有利に進めたい

労働者側の思惑があると

考えられます。

 

例えば、残業代に含まれる

給与の範囲について拡大して

残業代を多くするなどです。

 

いずれにしてもストライキを

したから問題解決に向かう

というのではないです。

 

お互いに妥結できる落とし

どころを探っていき

解決を模索することになります。

 

 


編集後記

ストライキはあまり報道は

されていませんが

 

予告通知の公表を確認してみると

意外に名の知れたところが

 

ストライキの予告通知をしている

ことが確認できました。

 

予告通知なのでストライキが

実施されてたのかは不明ですが

 

例えば、NTT、日本航空、KDDI

全国港湾など公益事業が予告通知

の対象になっているだけあって

 

ストライキ権を使用者へちらつかせる

という交渉手法は多くとられている

と感じました。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。