【融資】返済シュミレーション、保証料、会計処理について丸っと解説

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【融資】返済シュミレーション、保証料、会計処理について丸っと解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

融資についての解説記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

融資の返済シュミレーション

融資の返済シュミレーションを

行う場合には無料のシュミレーション

があります。

 

弥生会計でおなじみの弥生株式会社

が資金調達ナビというサイトを

運営しています。

 

資金調達ナビの返済シュミレーター

を使うことで返済シュミレーション

を行うことが可能です。

資金調達ナビ 返済シュミレーター 返済シュミレーション
(資金調達ナビより抜粋)

 

ご覧になるとわかる通り

次の2点からシュミレーションできます。

 

①借入額と諸条件から毎回の返済額を計算する方法

②返済可能額と諸条件から借入額を計算する方法

以上の2つから選択して

確認することが可能です。

 

資金調達ナビ 返済シュミレーター
(資金調達ナビを利用した画面)

 

例えば、上記の画像のように

金額を設定して計算をクリック

すると

 

資金調達ナビ 返済シュミレーション結果
(資金調達ナビを利用した画面)

 

このような感じで融資の返済明細書

とほぼ同じようなものが出ます。

 

シュミレーション結果の画面を

最後までスクロールすると

 

CSV形式でダウンロードが

可能となっています。

 

 

融資の保証料はどのように決まるのか?

融資の保証料とは融資をした

ときにかかる信用の保証金です。

 

住むところや事務所を借りる

ときに保証会社に加入して

保証料をしはらうことがありますが

 

この保証料の融資版のような

ものになります。

 

現在の融資実務では

銀行から融資をしてもらうときに

保証料を支払う融資になります。

 

保証料は信用保証協会に

支払うものになります。

 

 

 

さて、保証料は勝手に決まる

といったものではありません。

 

2022年12月6日現在では

9段階に分かれています。

 

保証料 東京都信用保証協会
(東京信用保証協会より抜粋)

 

上記は東京信用保証協会のサイトで

信用保証料簡易シュミレーション

で公表されているものです。

 

一般料率は都道府県などの

制度融資を使わない場合の

保証料率になり

 

東京都制度融資は東京都の制度融資を

使った場合に保証料率になります。

 

保証料率はご事業の信用リスク

に応じて決定されます。

 

信用リスク判定に用いるのが

CRD評価になります。

 

一般の方は使えませんが

税理士などが利用可能で

ご事業の信用リスクを判断できる

ことになっています。

 

東京信用保証協会では

1,000万円以下の保証料率は1.55%を

上限にしていて

 

500万円以下の場合の上限は

1.27%にしています。

 

要するに小口資金だと

保証料率が低く設定されている

ということです。

 

 

融資の会計処理について

融資の会計処理は2つあります。

①融資が実行されて預金口座にお金が入金されたときの会計処理

②融資を返済するときの会計処理

 

入金されたときの会計処理

日にち 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
2022/12/6 普通預金 4,912,500 長期借入金 5,000,000
租税公課 10,000
支払利息 77,500

このような感じになります。

 

預金口座では融資に係る

お金を差し引いて入金される

取引があるだけの場合と

 

一度、融資金額が全額振り込まれ

そのあとに口座引落で印紙税や

保証料がなくなる取引なる場合があります。

 

銀行によって対応が異なります。

 

保証料については私見になりますが

税法上の繰延資産に当たると思います。

 

今回は一時の支出が20万円未満

になるため支払利息として

会計処理を行っていますが

 

法人の融資の場合には

1,000万円を超えることがあるため

 

長期前払費用という資産勘定で

融資のときには処理しておいて

 

借入期間を月数に直して事業年度

に合わせて処理をすることが

一般的だと思います。

 

例えば、こんな感じです。

日にち 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
2022/12/6 普通預金 4,912,500 長期借入金 5,000,000
租税公課 10,000
長期前払費用 77,500

(借入期間を7年と想定)

 

決算時の処理(3月決算を想定)

日にち 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
3/31 長期前払費用償却 3,690 長期前払費用 3,690

 

計算方法は

77,500円×4/84=3,690円

になります。

 

費用科目は長期前払費用償却

としていますが

 

支払利息としても問題ないと

感じます。

 

ただし、法人税の確定申告書の

科目内訳書の借入金の明細では

保証料とわかるように利息とは

別に記載するのが普通です。

 

実際の会計ソフトでの入力で

支払利息を使う場合には

 

補助科目として保証料償却

といった科目を設定して

処理を行うことをお勧めします。

 

返済時の処理(利息は2.5%を想定)

日にち 借方勘定科目 借方金額 貸方勘定科目 貸方金額
2022/12/6 長期借入金 119,000 普通預金 139,833
支払利息 20,833

というように処理します。

 

支払利息にも補助科目で

融資でお金を借りた銀行名

 

〇〇銀行とか○○信用金庫

といった補助科目を設定して

おくと決算のときに便利です。

 

 

 


編集後記

以前、保証協会付きの融資で

私が顧問税理士として関与先の

社長と同行して説明したいと

保証協会に申し出たことがあります。

 

結論としては社長との個人面談

になるとのことで同行や同席は

不可になりました。

 

交渉したのですがどうしても

ダメということのようです。

 

事業計画は社長さんと税理士の

共同で作成している場合が多く

比重としては税理士が数字を

つくっている場合が多いと思います。

 

となると数字の説明においても

社長さんに理屈をわかってもらう

必要があると考えます。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。