廃業の基礎について税理士・行政書士が解説!




廃業の基礎について税理士・行政書士が解説!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

廃業という選択肢について

税理士・行政書士が解説する記事です。

 

・廃業とは?

・廃業を行うときの流れとは?

・廃業でかかるお金について解説

についてわかる記事です。

 

それでは、スタートです!

 

 

廃業とは?

廃業とは事業をやめる選択になります。

大きく分けると2つあります。

 

①自主廃業

②破産など

 

自主廃業とは

社長さんが「俺の代で事業をたたむ」

というイメージです。

 

自主廃業は事業主であれば誰でも

行うことが可能です。

 

しかし一般論では次のような事業主が

選択することができます。

①対外債務がない又は完済できる

②自主廃業しても誰にも迷惑をかけない

 

最もハードルが高いのは

対外債務がない又は完済できる

ということだと思います。

 

コロナ禍では融資を受けている事業主が

大勢います。

 

しかも返済できない可能性がある

状況になっていると思います。

 

こうしたことから融資があり

返済の見込みができない場合には

自主廃業を選択することはできません。

 

破産などで廃業をすることがあります。

破産とは要するに自己破産になります。

 

「もうダメ、ムリ」という状況まで

追い込まれて行う廃業となります。

 

一般論では社長さんが単独で行うことは

ちょっと無理がありますので

弁護士さんに相談して破産を行います。

 

破産というと暗く、大変なこと

というイメージがあります。

 

しかし、債務をきれいにできるので

再出発することができます。

 

破産まで追い込まれる社長さんの中には

自殺をしてしまう人もいますが

 

お金のことで自殺するほど

意味がないことはないです。

 

自殺を選択するよりも破産を選択して

人生をリセットし、ご自身の人生を

前向きに考えた方が良いです。

 

生きてないと良いこと、悪いことを

経験することがありませんし

 

ご自身を成長させることが

できないです。

 

 

廃業を行うときの流れとは?

自主廃業を行うときの流れとしては

次のようになります。

(法人を前提に解説します。)

 

①法人の解散登記

②①の法人税の確定申告

③清算事務年度の法人税の確定申告

④清算登記

 

細かなことはありますが

ざっくりとしては上記の通りです。

 

まとめると登記は2回する必要があり

法人税の確定申告も2回必要となります。

 

注意点としては税金関係です。

税金の滞納があると清算登記をしても

税務署から納税してくださいと

督促されることになります。

 

必ず税金関係はきれいさっぱりに

しておく必要があるわけですね。

 

 

 

 

破産による廃業では破産が完了したときに

裁判所の職権登記が行われるので

社長さんは何もする必要はありません。

 

法人税の確定申告はというと

法律上は確定申告をする必要があります。

 

色々とやり方はあるのですが

最低でも1回は確定申告をすることになります。

 

法律上の難しい取扱いのため

これ以上は解説しませんが

 

破産管財人が法人税の確定申告を

行うことになります。

 

一般的には破産管財人となる

弁護士さんが行うことになります。

 

 

廃業でかかるお金について解説

廃業でかかるお金について解説します。

自主廃業の場合には次のことを予定しておくと

スムーズだと思います。

 

①対外債務がある場合にはすべて支払う

②未払い給与もすべて支払う

③登記を依頼する司法書士報酬を用意する

④2回分の法人税の確定申告の税理士報酬を用意する

⑤2回分の会社の税金の支払いを用意する

⑥社会保険の繰上徴収分の用意をする

 

以上の金額が必要になります。

自主廃業で注意なのは税金と申し上げましたが

社会保険も同様です。

 

社会保険は会社が解散したときに

繰上徴収になりますので納期限前に

納付することになるからです。

 

破産の場合には次のことを予定しておくと

スムーズだと思います。

 

破産を申し立てる弁護士への報酬

になります。

 

破産をする会社さんになりますと

本当にお金がありません。

 

弁護士報酬だけは何とか工面して

用意することになります。

 

弁護士報酬さえ工面できない場合には

本当に夜逃げしか方法がありません。

 

破産の場合には細かいことを上げると

きりがありません。

 

まずは社長さん自身の身を守ることを

最優先にするべきだと考えます。

 

 

 


編集後記

私は何回か廃業に立ち会ったことがあります。

勤務時代は外国法人の子会社が多かったので

廃業といっても休業扱いで放置が多かったです。

 

独立してからも廃業に立ち会いました。

こちらは破産まで社長さんが追い込まれ

ましたが・・・

 

現在は無事社会復帰をして

働いてらっしゃいます。

(良かったです。)

 

通常は自主廃業であれば

税理士さんは最後まで付き合って

くれることが多いのですが

 

破産だと最後まで税理士さんが

付き合うことは少ないと思います。

理由はすでに顧問料を滞納している

といったことが想定できるからです。

 

私の場合には運よく?ですが

顧問料を滞納される社長さんに出くわす

といったことが今までありません。

 

破産に立ち会ったときも

契約解除するまで顧問料を支払って

頂けました。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。