経営力向上計画で所得拡大促進税制の適用を受ける場合の手続




経営力向上計画で所得拡大促進税制の適用を受ける場合の手続

こんにちは!

 

税理士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

経営力向上計画で所得拡大促進税制の適用を受ける場合の手続

についての記事です。

 

所得拡大促進税制については一定の要件を

満たすことで適用があります。

 

所得拡大促進税制の上乗せ措置については

さらに一定の要件を満たすことで適用があります。

 

今回は、そういった

所得拡大促進税制について解説していきます。

 

それでは、スタートです!!

 

経営力向上計画とは?

経営力向上計画とは

中小企業等の経営強化に関する基本方針に基づき

一定の計画書を行政機関に提出する書類です。

 

経営力向上計画は経営革新等支援機関が

事業主のために提出することになります。

 

基本的な所管省庁は経済産業省傘下の

中小企業庁です。

 

中小企業庁に経営力向上計画のひな形

業種分野別指針があります。

 

会社や個人事業主はそれを元に

経営力向上計画を作成します。

 

そちらを経営革新等支援機関の確認の下

業種別に指定された省庁へ提出することで

優遇税制などの適用を受けることができます。

 

今回解説する所得拡大促進税制の上乗せ措置

についても経営力向上計画を提出することで

 

所得拡大促進税制の上乗せ措置の2つの要件のうち

一つを満たすこととなります。

 

経営革新等支援機関は多くの税理士さん含めて

士業の先生がなることができます。

 

税法分野に特化して申し上げると

顧問税理士さんの関与が不可欠です。

 

なぜなら、税法分野は税理士法において

税理士の無償独占となっています。

 

従って、個別具体的な税務のアドバイザリーは

税理士さんだけができることになります。

 

 

所得拡大促進税制の上乗せ措置

所得拡大促進税制の上乗せ措置については

次の要件が必要となります。

 

①所謂教育訓練費割合が前期と当期を比較して
10%以上であること

②継続雇用者給与等支給割合が前期と当期を比較して
2.5%以上であること

ということになっています。

 

もちろん、通常の所得拡大促進税制の要件を

満たしていることは前提です。

 

経営力向上計画が所得拡大促進税制の上乗せ措置の

どこに影響があるのかというと

 

所謂教育訓練費割合が前期と当期を比較して10%以上であること

こちらの部分です。

 

教育訓練費割合が10%以上という要件に代えて

経営力向上計画の提出となっています。

 

 

 

所得拡大促進税制の上乗せ措置の要件で

一番ネックとなるのが教育訓練費割合です。

 

所得拡大促進税制の上乗せ措置を目指すなら

給料をアップ、人材教育費もアップ!

ということになるからです。

 

中小企業の財政状態を考えるに

どちらもできるようになるのはちょっと

難しいところであると思います。

 

ところが経営力向上計画を提出して

決算月までに認定を受けることができれば

教育訓練費割合の要件はなくなります。

 

教育訓練費にかかるコストと

経営力向上計画を作成するコストと

どちらが安価で済むのかは一目瞭然です。

 

所得拡大促進税制の上乗せ措置については

経営力向上計画を作成の上、

決算月までに認定を受けておくことが肝心です。

 

準備を前もってしておくこと

所得拡大促進税制の上乗せ措置については

添付資料が必須となっています。

 

次の資料の添付が要件です。

①中小企業者等が受けた中小企業等経営強化法の認定(変更の認定を含む)に係る経営力向上計画の写し

②上記①の経営力向上計画に係る認定書の写し

③上記①の経営力向上計画(中小企業等経営強化法による変更の認定があったときは、その変更後のもの)に従って行われる経営力向上に係る事業に実施状況につき経済産業大臣に報告した内容が確認できる資料(その経営力向上計画が行われたことが経営力向上計画に記載された指標(経済産業大臣が認めるものに限る)の値により確認できるものに限る)

 

さて、どういった資料が必要なのか、分かりますか?

 

分からないのが普通です(笑)

 

要するに次の資料です。

①経営力向上計画で認定を受けたものコピー
②①の認定書に一緒についている認定書
③WEBで作成して報告した報告書

以上のことから準備書面としては・・・

 

経営力向上計画の認定後のコピーと

経済産業大臣あてに提出した報告書のコピー

以上の2点が必要となります。

 

報告書はWEBにて作成可能となりますが

IDを取るためには会社又は事業主のメールアドレスが

実質的に必要となります。

 

WEBの作成画面にて

認定を受けた経営力向上計画の報告書を作成すると

PDFで出力可能となります。

 

報告書の作成は

経営力向上計画申請プラットフォームでします。

 

WEBで上記を検索するとすぐにでてきますので

検索して作成してみてください。

 

 


編集後記

今日は午前中に面談がありました。

ちょっと面白いことになっているので

今後の関与のために齋藤動きます。

 

ようやく2月中のお仕事にめどがつきまして

第1の山を越えるところです。

 

そんなに忙しくないはずなんですが

今年は個人の確定申告でスケジュールが

凝縮されてしまっています。

来年のために今後何とかしたいですね。

 

 

では税理士の齋藤幸生でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。