税理士に合格後って、税理士試験のことはどう思うの?




税理士になった後から見る税理士試験

今回の記事は、表題の通りです。

 

私が税理士試験受験生だった時に、

税理士に合格したら、

 

税理士試験はどのように

写るんだろうか?

思うんだろうか?

と疑問に思っていました。

 

ですから、今の私が見えている税理士試験についてと、

私の周りにいる、いた人たちの税理士試験への関心度を

書いていきたいと思います。

 

それでは、スタートです!!

 

税理士試験合格の気持ちは人それぞれ

さて、まずは、税理士試験に合格すると

どのように感じるのか?

 

これは、個人差があると思います。

 

ようやく終わった・・・(灰)

さて、税理士になって独立だ!!

大したことなかったな!

 

など、色々な感想があると思います。

 

では、ぼっち税理士はどのように思ったのか?

正直、合格したことを知った瞬間はうれしかったです。

 

 

ですが、それが過ぎると、特に特別な感情は

どこかに吹き飛んでしまいました。

 

というのは、税理士試験の合格が決まった月、

12月の事務所の最終営業日に、独立します!と

前事務所の所長へ伝えたからです。

 

この後に、税理士登録をしましたね。

すでに入社の面接のときに、税理士登録への協力は

してくれるのを前提に入社しているので、

何があったとしても、協力は絶対だったのですが。

 

だから、独立後のことや、私が辞めた後のために、

引継ぎをすることになりましたので、

あまり、税理士試験を振り返ることはありませんでした。

 

合格すると、不思議なもので、

税理士試験に対する関心や興味は無くなり、

税理士試験ロスみたいなことになりました。

 

また、後述しますが、税理士業界は平均年齢が

高い士業の一つです。

 

また、税理士試験だけで、税理士になった人

だけではありません。

 

修論で合格、OB税理士など様々な人が

税理士になっていて、業界を構成しています。

 

ですから、税理士試験に対する温度差が

かなりありますね。

 

そんな中で思ったのは、税理士試験に全部合格しても、

結構ディスられるということです。

 

受験期間を聞かれるので、説明すると、

そんなにかかったんだあ、

大変だったねなどです。

 

今の50代、60代の税理士が会務で

税理士試験放置しているから、

こうなったんだよ!(怒)

と思ったこともありますね。

 

私は、以上のような経験があるので、

あまり、受験期間を聞いても仕方ないと

思っています。

 

 

現役の税理士は税理士試験に興味ない?

さて、現役の税理士は税理士試験には、

興味がないと思います。

 

理由は、今の税理士試験の問題を見ることも

していないからです。

 

また、国税庁発表の出題のポイントさえ見ていない。

 

問題と、出題のポイントくらい見てもらえれば、

いかにおかしな試験になっているのかは、

実務家であればすぐにわかるからです。

 

説明する気持ちがない、基本的なことを問うたなどの

文章が、延々と続いていきます。

これを許している時点で、私も同罪です。

 

税理士試験のことが話題に上るのは、

次の時ですね。

 

税理士試験直後、税理士試験の合格発表後

この2つです。

 

税理士業界は、かなり現金なもので、

新しく、しかも若ければ若いほど、

支部などの重鎮から歓迎されます。

 

この辺は、どんな形でも税理士になって、

支部の新規登録者祝賀会などに行くと

わかるはずです。

 

あとは、任意団体ですね。

東京だと、東京青年税理士連盟などです。

 

 

 

 

 

税理士の団体が新規登録者に興味が行く理由は、

囲い込みをしたいからです。

 

まあ、支部自体も入ってみて、内部を知るとわかりますが、

毎回、同じ顔、年齢は高めで構成されています。

 

ですから、税理士登録をした新規登録者を

何も知らないと知っていて、囲い込むのです。

(メリットは何もないですよ)

 

税理士試験にしても、受験している時期が

当然異なっています。

 

今の50代、60代の受験生だった人たちは、

ただ暗記して、試験に挑むことの繰り返しだった時代です。

 

ですから、税理士試験は暗記だと思っている

税理士先生が数多くいます。

(暗記試験であることは否定しませんが、
その頃よりも、今の方が絶対難しいと断言できます)

 

中には、暗記試験で、仕事も依然と比べて

楽になっているのに、全然合格しないのはなぜ?

と思っている税理士先生もいましたね。

 

じゃあ、受けてみれば良いのに、

担当先30件を継続的に抱えながら・・・

と思ったこともあります。

 

税理士会は、基本的に政治の世界と同様です。

足の引っ張り合い、次はだれがあのポストを

やるのか?といったどうでも良いことで

成り立っている世界です。

(東京がそうなので、他の会もそうだと思います。)

 

そんな中で、税理士試験改革をしよう!

といった人が育つわけもなく、

 

また、そういったことを思う年代の人が、

税理士会の上層部に行けるわけはありません。

(基本的に、YESマンが重宝されるからです。
白い巨塔とイメージして頂ければと思います。)

 

ですから、現役の税理士、特に役職についている

重鎮と言われるような税理士については、

税理士試験に興味があるわけではないです。

 

税理士だから持てる税理士試験等への要望

さて、では、ぼっち税理士が税理士となって

思った税理士試験への要望があります。

 

それは何かというと、今の税理士試験を

抜本的に変更するやり方です。

 

基本的には、司法試験と同様の構成をすれば

良いのではないかと思います。

 

簿記論と財務諸表論を合体させた、

簿記財務諸表論として新設して、

 

帳簿組織を徹底的に問いながら、

会計基準、財務諸表の作成をさせる問題として

出題するようにします。

 

税理士業界でどのように思われているのか

分かりませんが、

 

帳簿組織が分かっていない人が、

税理士業務はできないと私は思っています。

 

また、税法科目だけでなく、私人間の取引の重要性も

近年の税法実務に強い影響を与え始めていますので、

 

民法、会社法、商法なども選択できるように

してはどうかなあと思います。

(もちろん憲法も最高法規として試験に組み込みます。)

 

あと、国税通則法は、必須科目へ入れるべき科目だと

私はとらえています。

 

なぜなら、税金の根幹をなす法律なので、

意外に盲点となると思います。

 

試験は2回に分けて、年2回行えばよいと思います。

択一選択方式と論述式です。

 

択一式では、処理を中心に回答をしてもらう

問題として出題すれば、処理能力を問うことができます。

 

記述式は、法的思考、税法的思考を問うことを

行えばよいかと思います。

 

税理士実務をやっている人であれば分かると

思うのですが、

 

一般法令(民法や会社法など)と税法の思考は

ちょっと異なると思います。

 

その両方の思考を税理士ができれば、

最強じゃないかなあと私は思うのです。

(弁護士の先生からは反発必至でしょうが、
タックスロイヤーは税理士がなるべき職務だと
思っています。)

 

後は、実務要件は撤廃して、

修習期間に変更すれば良いかと思います。

 

例えば、税務署で修習してもらうという方法も

ありだと思いますね。

 

自己申告してくる人への対応や

クレームも多いでしょうからクレーム対応など、

幅広く経験を積めると思います。

 

税理士側でも、エクスターンシップとして受け入れてくれる

税理士達を募って、その期間だけ雇って修習してもらう

ということでも良いかと思います。

 

税理士業界のスケジュールは、慣れれば誰でも

ある程度はできるようになるものです。

 

もちろん、今までの通り、税理士事務所や

会計事務所で働くことも良いでしょう。

 

批判としては、現行の司法試験に似た制度にすると

質の低下があると思います。

 

質が低下するかどうかは、個人の問題です。

現状では、できる税理士とそうでない税理士と

どうやって、見分けることができるでしょうか?

 

例えば、公認会計士税理士の先生と

税理士試験上がりの先生とで、果たして

どちらができない、できるの判断ができますかね?

 

私はできません。

 

実務とは、関与先の思っていることを

どれだけ法律を駆使して現実化するのか

ということだと思います。

 

このやり方がうまくはまれば、

できる先生認定されるのだと思います。

 

ですから、どれだけ知識があるかが

問題ではなく、

 

その知識をどうやって人へうまく、

役立てるのかが法律家の仕事なのではないかと

私は思っているのです。

 

 

税理士試験以外のことが仕事になっている

さて、現実的な話をしていきます。

現在の税理士業のお仕事は、サービス業のような

性質を持っています。

 

税法の知識を駆使し、記帳代行もやる昔ながらの

スタイルも健在ではありますが、

 

ちょっとずつ、税理士試験以外のことも

お仕事になっていると思います。

 

例えば、経営コンサルティングですね。

顧問料の範囲内でがっつりやるかはどうかは

提供する側の税理士先生の問題ですが、

 

どうやったら、会社の利益をアップすることが

できるのかといった相談をやってみたり、

 

社内のIT化への道筋、その会社に合ったやり方を

提案してみたり、

 

バックオフィス全体を請け負ってみたりなど

税理士資格がなくてもできることが

仕事になっています。

 

大門未知子のような医師のことばを借りれば、

致しません!というような仕事が増えているのが

現実としてあるのです。

 

私は、これも良い傾向だと思っています。

なぜなら、会社の内部に入って、会社のことを

良く知っていないとできないことだからです。

 

ですから、これからの税理士先生に求められる

お仕事は、町医者的なことを超えた、

カスタマイズができる先生なのだと思います。

 

より、会社と一緒になって、会社内部に入って、

色々カスタマイズしてやってくれる人が

重宝される時代になってくると思います。

 

ですから、税法の勉強は大切で、税理士業の根幹を

なすことではありますが、

 

今の税理士試験のように、税法条文を暗記して、

対応するような試験は時代錯誤で、

置いてけぼりの税理士を量産する試験になっては

いないか?と思うわけです。

 

確かに、税理士となると、税理士受験生時代に覚えた

税法条文は非常に有効となるときがありますが、

ずっと有効なわけではないですよね?

 

なぜなら、毎年改正されたり、会計基準も変わって

基本的な収益、費用のとらえ方も違ってくる

こともあり得るわけです。

(収益認識基準が良い例です。)

 

ですから、カスタマイズする上で、法律家としての

関与をしながら、その付随的な仕事に関与できる

知識、スキルの学習も現実としては大切だと思います。

 

 


編集後記

今日は、確認書類と、動画の編集です!

動画第2弾は今週中に何とかアップできたら

よいかなあと思っています。

 

あと、テーブルと椅子を新調したので、

そのあたりも、動画で撮影して、アップしたいと思います。

まあ、需要のあるなしに関係なくですが(笑)

 

 

ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。