【パート・アルバイトの所得税】月給、源泉徴収、確定申告を網羅的に解説!




給料の所得税ってなんですか?

確定申告しなくても・・・

パートやアルバイトで働きだすと、

税金のことが気になります。

また、扶養の範囲で働きたいなど、

一体どうすればいいのでしょうか?

パート・アルバイトの所得税

パートやアルバイトをすると、

所得税が控除されてきます。

 

多くは労働雇用契約で働くことになります。

従って、給料の所得税が控除されます。

 

控除される所得税は、甲欄又は乙欄にて

計算されることになります。

 

甲欄は月給が88,000円以上だと

月給による決まった所得税を控除するシステム。

 

乙欄は最低3.063%の税率にて

所得税を控除するシステムとなっています。

 

これ以外には、雇用保険はマストで加入なので、

雇用保険料として3/1,000という率で控除されます。

 

また、扶養の範囲で働きたい場合ですが、

年間の総支給額が103万円以下であれば、

扶養の範囲になります。

 

確定申告においては、多くの給料収入の人は、

年末調整で所得税を確定しているはずです。

 

従って、確定申告は必要ないことになります。

 

ただ、副業で給料以外の所得(売上-経費)が

20万円を超える場合には確定申告が必要です。

 

上記は、国税である所得税の取扱いです。

地方税である住民税は、取り扱いが違います。

 

年間の給料の総支給額が100万円以下の場合、

住民税は非課税となります。

 

ですから、住民税の確定申告は不要です。

 

月給と源泉徴収

それでは、月給と源泉徴収について

ちょっと細かく見ていきたいと思います。

 

月給制で年末調整をする場合には、

扶養控除等申告書を提出します。

 

それをもとに月給の所得税を甲欄又は乙欄の

判断を行います。

 

扶養控除等申告書を提出しておけば、

甲欄という税額が低い方で控除されます。

 

また、年末調整も会社で行ってくれ、

基本的に、所得税、住民税の両方について

確定申告をしなくても済みます。

 

ただ、かけ持ちで働いている方は、

扶養控除等申告書を2か所で提出できません。

 

 

 

この申告書は1か所、かつ、主要なところで

提出するものなのです。

 

したがって、2か所以上で働いている人は、

1か所は甲欄ですが、それ以外は自動的に

乙欄で控除されてきます。

 

また、この場合には、年末調整できません。

確定申告となります。

 

給料をもらっている会社から

源泉徴収票をもらっておいてください。

 

年末調整と確定申告

さて、年末調整と確定申告について

説明したいと思います。

 

年末調整は、給料だけを取り出して

確定申告をするシステムです。

 

適用できる控除としては、

社会保険料控除、生命保険料控除、

地震保険料控除、基礎控除等です

 

これらは、所得控除といわれるもので、

イメージとしては、売上から控除する

経費のようなものです。

 

つまり、

(総支給額ー各種控除)×所得税率

のうちの、各種控除が所得控除です。

 

税額控除は、住宅ローン控除の

2年目以降が年末調整で適用可能です。

 

住宅ローン控除場合には、

所得税から直接控除することになります。

 

ふるさと納税といった寄附金控除は、

この後説明する確定申告での適用項目です。

 

年末調整では、その年の所得税を確定して、

その年に控除された源泉所得税を控除し、

 

それが、マイナスであれば還付、

プラスであれば徴収となります。

 

つまり、

①(その年の総支給額ー各種控除)×所得税率

②その年の月給から控除された所得税の合計額

③①-②=徴収OR還付

 

それでは、確定申告となります。

確定申告するのは、2か所以上で

働いている場合が該当します。

 

源泉徴収票は2枚以上となりますので、

まずは、源泉徴収票を集めましょう!

 

また、医療費控除、寄附金控除は

確定申告でしか適用できません。

 

控除を受けるためには、

医療費控除であればレシートなど、

寄附金控除であれば寄附金証明書

 

といった原本の資料が必要です。

こちらも集めておきましょう!

 

また、年末調整で控除を忘れたものが

あった場合にも確定申告で適用可能です。

 

確定申告は、その年の翌年2月15日から

3月15日までとなっていますが、

 

所得税を計算して、もし還付申告であれば、

翌年1月からでも受け付けてくれます。

 

申告先は、自分の住所を管轄する

税務署となりるので、どこでもいいわけではないです。

 

確定申告しなくてもいいんじゃ・・・

最後に、どうやって個人の収入を

把握することができるのかという説明です。

 

基本的に、夫が会社に勤めていると

扶養控除等申告書のほかに、

 

配偶者控除等申告書(平成30年より)を

提出することとなります。

 

こちらに、配偶者の収入を書くこととなり、

配偶者の収入は夫の源泉徴収票を通じて、

 

会社が本人に代わって区役所等に

申告することとなります。

 

ですから、配偶者の収入は住民税に

筒抜けとなるのです。

 

アルバイトの方はというと、

こちらも同じで会社が本人に代わって、

 

源泉徴収票を本人の区役所等に

提出することとなります。

 

以上により、収入把握をまずは、

住民税の方で行うのです。

 

また、税務署は区役所等との税情報の

相互交換を行っており、

 

配偶者控除や扶養控除の適用誤りを

税務署が会社へ連絡することもあります。

 

税務署はマイナンバーの検索システムで

名寄せをすることができます。

 

私の経験ですと、3年くらい貯めて、

一気に修正を求めてくることが多いです。

 

ですから、確定申告をしなければ、

収入が国にばれないんじゃないか?

 

というのは、幻想で、

そういったことはありません。

 

まっとうにやっていた方が、

追徴となること、親族に迷惑をかけること

 

それぞれなくなります。

普通にやっておいた方が良いです。

 

 

 


編集後記

今日は、台風が来ますが、

士業の交流会へ行ってきたいと思います。

 

残念ながら、台風の影響で

懇親会は取りやめとなりましたが。

 

 

では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍

 

税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓

Liens税理士事務所ホームページ

 

この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 




ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。