帳簿記帳は重要です。経営、税務調査から見た記帳について




あと2週間くらいですな!

帳簿記帳はなぜ重要か?

帳簿記帳は重要です。

最近ですと記帳を自分で行う

ということがだんだん普及して

きているのかな?と思っています。

 

ただ、私がいままでの経験で

申し上げると、帳簿記帳が重要で

あるにも関わらず、どういった

ところが重要なのかということが

置き去りにされている様に

感じることがあります。

 

なぜそういったことが感じられるか

というと・・・

 

・各種勘定科目の残高が合わない

・消費税の区分に気を使っていない

・明細がないのに一括処理している

・面倒になって見積計上

 

概ね、自計化で税理士がやっていないと

上記のことが起こっています。

税理士が関与して記帳代行していても

残高があっていないといったことが

起こったりしています。

 

恐らく、記帳とかこんなもんだ!

ということでやってらっしゃる

方が多いのではないかと思うのです。

 

「そうではないよ」ということを

ご理解頂きたいと思います。

 

 

 

帳簿から見た経営への気づき

帳簿はなぜ作成するのかというと

帳簿を作成しないといけないから

税金の申告ができない

などが理由に上がってくると

思います。

 

確かに間違ってはいません。

ただ、帳簿記帳をすることで

試算表という各種残高が

示される表が完成します。

 

これによって、色々な経営への

気づきが得られると思います。

 

例えば、短期資金がいくら必要か?

①受取手形の金額+売掛金の金額
=売上債権の合計額

②支払手形の金額+買掛金の金額
=仕入債務の合計額

③①-②=短期資金必要額

 

上記の計算は短期的にお金がどれくらい

必要なのかを示す金額になります。

銀行借入では運転資金として、

この短期資金必要額のみを融通して

もらえば本来は良いわけです。

 

ですが、実際の借入は長期返済の

借入金になってきます。

そうしないと銀行が儲からない

からというわけです。

 

経営にとって一番重要なのは

「お金」です。

その金額が見れるという試算表は

経営にとってのお宝そのものだと

私は思うのです。

 

実際には、そういった知識が不足

している方が記帳をやっている

場合が多いので、記帳とか(笑)

になっているだけなのですが。

 

ただ通常の感覚として、

例えば、経営コンサルティングを

受けようとする場合には、

会社の状況を開示しないと

いけません。

 

その時に財務分析、経営分析から

始まるのはよくあることです。

この様な場合にも試算表や決算書は

重要な資料になってきますので

正確に作っていくことを

お勧めします。

 

面倒くさいのであれば、

毎日やればいいだけです。

例えば、以下のルーティンです。

 

経費関係(毎日)

1.レシートを入力

2.A4のいらない紙に貼る

3.経費ファイルにセット

 

預金関係

1.1週間に1度は銀行で記帳

2.記帳したものを入力

3.通帳と残高チェック

 

請求書関係

1.締日で請求書作成

2.得意先に請求書送付

3.売上の入力

4.得意先ファイルに整理

 

仕入関係

1.締日での請求書の内容確認

2.間違っていなければ入力

3.仕入先ファイルに整理

 

恐らく毎日やる必要があるのは

レシートだけなのではないかと

思います。

 

レシートを1週間、1カ月ためると

もうやりたくない・・・

となってしまうのです。

ですから、毎日やればいいのです。

 

あと、記帳がおろそかな人に

ありがちなのが、次の金額の

確認をせず、おかしくないと

思っている方が多いです。

 

仕入先からの請求書については

本当に頼んだ分の金額が請求されて

いるのかどうかを確認した方が

良いと思います。

間違って請求される可能性も

あるからです。

 

得意先からの振込金額ですが、

振込手数料以外に何か変なものが

控除されていませんか?

また、振込金額は正確ですか?

 

先ほども申し上げた通り、

「お金」は最も重要です。

お金回りの管理すべてが重要です。

お金がないと会社は何もできません。

 

こういったことの積み重ねが

経営することにつながって

いくと私は思っています。

 

 

 

帳簿から見た税務調査

さて、税務調査から見た帳簿です。

税務調査では、なぜ帳簿を見られるか

知っている人はまれです。

 

税理士でさえ、知らないかもしれません。

だって、税務調査ってそんなもんじゃん

とさえ思っているかもしれません。

 

税務調査で帳簿を見る理由は、

申告書の作成に深くかかわっている

から帳簿を見るのです。

 

法人税、所得税の申告書の作成は

ざっくり申し上げると・・・

帳簿を作成→試算表や決算書作成になる

→決算書の当期利益又は損失から
申告書を作成する

という流れになっています。

 

こうした流れから、最終的な決算の結果

帳簿を作成すること=決算書の作成

になるので、

「税務調査では帳簿を見る」

ことになるのです。

 

そうしますと、

帳簿は正確に作成されていた方が

良いと思うのは私だけでしょうか?

 

人間ですから間違っていることは

あるとは思います。

しかし、税務調査ではわざと

やったかどうかについては

分かります。

 

帳簿作成は面倒だからといった

認識で帳簿を作成してしまうと

後々の税務調査でとんでもない

事にもなってしまいます。

 

それに、私の経験では、

普通に合法的な税法の適用を

行っていけば普通に節税できる

という会社が多いような気がします。

 

この様な会社は普通のこと自体の

知識が不足していて、

関与している税理士がいない、

税理士がいてもなんの提案もない

ということが多いです。

 

こういったことから、

いわゆる「帳簿ブラック」に

なってしまうのではないかと

私は思っています。

 

個人的には、帳簿ブラックの方が

私の税理士としての腕を税務調査で

発揮できるので、うれしいのですが(笑)

 

 

 

まとめ

帳簿記帳の重要性を経営と税務調査の

2つの視点からまとめてみました。

個人事業主、法人問わず、

事業を行っているのであれば、

帳簿記帳は切っても切れません。

 

経営的な側面からは非常に重要な

指標になると思いますし、

税務調査では、自己の主張する

ことができる資料になります。

 

是非とも帳簿の精度を上げて、

色々な場面で活用してい頂きたいと

思っています。

 

 

 


編集後記

昨日は9月決算の申告を行い、

関与している会社からの依頼資料の

作成を行いました。

今日は分岐別の消費税の申告が

1件残っています。

 

データ来るかなと思いながら、

自分の月次決算でもしようかと

思っています。

 

 

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ABOUT US
齋藤 幸生税理士・行政書士・経営革新等支援機関・ブロガー
都内税理士事務所にて7年間の勤務後独立。 2017年に税理士として独立後は建設業、フォワーディング業、IT業に特化した税務を行っています。また財務支援として資金繰り支援(会社の資金繰りと資金調達支援)を行っています。行政書士としては建設業許可、利用貨物運送事業の許可業務に特化しております。