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【試算表の活用方法】入金確認、支払漏れの有無、財務分析などで活用する

活用法

【試算表の活用方法】入金確認、支払漏れの有無、財務分析などで活用する

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

試算表の活用方法を解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

試算表を活用するための準備

試算表を活用するために

準備が必要になります。

 

①勘定科目に補助科目をつける

②事業部が複数ある場合は部門別を設定する

③部門別配賦を行う

 

試算表は会計処理を行った

結果作成される決算書のような

機能を持った表になります。

 

会計ソフトでは勘定科目に

補助科目という管理するための

科目を設定できます。

 

普通預金を複数使っている

場合には銀行名を補助科目に

して残高管理するようなイメージ

になります。

 

会計ソフトで残高管理することで

後述するように入金や支払の確認

を行うことができます。

 

法人では事業をやっていると

本業から派生した事業も行う

ことがあります。

 

建設業では請負工事と

大工の応援がセットになる

ということがありますし

 

フォワーディング業では

海上輸入と海上輸出

航空輸入と航空輸出といった

感じに分類できます。

 

このような場合には各事業

ごとに損益を確認するため

 

会計ソフトで部門を設定して

損益を確認できるような工夫が

考えられます。

 

部門別を設定したら部門ごとに

損益を確認するため

 

部門ごとに売上と経費を分けますが

経費には売上に直接結びつくもの

と売上に結びつかないとか

 

部門に横断してしまう経費が

発生します。

 

直接結びつく経費は主に

仕入になっていて直接費と

呼ばれるものです。

 

A商品を売るためにA商品を

購入すれば、A商品の購入代金は

直接費になります。

 

しかし、事務所を借りている場合

の賃料はどこかの部門に直接結びつく

ことがないです。

 

こういった経費は間接費と

呼ばれるものになります。

 

間接費は事業全体でかかるため

部門ごとに一定の割合で負担して

もらう工夫が必要です。

 

このような一定の負担をして

もらうことを部門別配賦と

いいます。

 

 

試算表を活用するためのポイント

試算表を活用するポイントは

上記のような事前の準備を経て

主に以下の3つに使えます。

 

①入金チェック

②支払もれのチェック

③財務分析

 

会計処理では売上は売掛金

という勘定科目を使って

 

請求書を取引先に送った月に

計上します。

 

これは実現主義という考え方で

処理されるものです。

 

イメージでは当月請求で翌月末

回収といった場合には

 

当月では売掛金という債権が

当社に残り翌月末には売掛金が

普通預金へ入金されます。

 

入金されたときには売掛金の

消込を行うのですが

 

売掛金に取引先目を補助科目

として設定しておくと

 

売掛金のうち入金されてきた

取引先のものが消込できるため

金額の確認ができる

 

といった活用方法が入金管理

になります。

 

 

逆に経費では買掛金又は未払金

という科目で発生したときに

会計処理が行われます。

 

これは発生主義という処理に

基いて行われます。

 

要するに経費は当社へ請求書が

届いた月に計上するのです。

 

経費が当月請求で翌月10日

支払という場合であれば

 

買掛金又は未払金の金額を

取引先へ支払うことになります。

 

普通預金から支払ったのであれば

買掛金又は未払金の消込を行う

会計処理を行います。

 

売掛金と同様に取引先名を

補助科目に設定していれば

 

買掛金又は未払金の補助科目を

減らす処理をするため支払漏れ

の確認に利用可能です。

 

別途、エクセルで管理を行う

必要はなくなります。

 

前提条件としてすべての売上と

経費の資料が経理担当者に渡されて

いることも実務上のポイントです。

 

財務分析では以下2つの改善を

行う目的に使うのがはじめの一歩です。

 

①普通預金残高の増加

②自己資本の増加

 

普通預金の増加は会社の

資金繰りの観点から管理が必要

になってきます。

 

まずは月の運転資金の3か月分

が普通預金にある状況を作り

だすことが目標です。

 

3か月分の運転資金があれば

そう簡単に会社が倒産する

といったことはないからです。

 

自己資本の増加は黒字にする

ことになります。

 

自己資本の構成は

資本金+繰越利益剰余金

になります。

 

資本金は会社を設立した

ときに入れた金額や

 

設立後に増資を行った場合に

処理される勘定科目になり

 

繰越利益剰余金は設立から

現在までの黒字と赤字の累計

になります。

 

結果、繰越利益剰余金を増やす

ためには黒字である必要がある

わけです。

 

普通預金が増えて、自己資本が

増える状況を作りだすことが

可能になれば

 

増えた自己資本のうちお金で

持っている比率が高くなると

イメージしておくとよいです。

 

 

財務分析と予実管理の違い

予実管理とは予算をつくって

試算表の実績と比較し

 

予算という目標の通りに

いっているのかを確認するための

管理方法になります。

 

対して財務分析は主に資金繰り

のための管理方法です。

 

実績で予算をクリアーしても

予算は基本的に損益のみ設定

していることが多いため

 

資金繰りが改善するのかは

わかりません。

 

予算を達成しても普通預金が

減っている状況だとしたら

 

売掛金の回収サイクルがおかしい

とか経費の支払いが先に起こりすぎて

いるのではなかどを財務分析で

行わないといけなくなります。

 

会計上では売上と経費は

収支計算ではなく前倒しで

 

処理されることになるため

財務分析を通じて

 

事業のお金周りを確認する

手法が必要になります。

 

 


編集後記

中小企業に関与していると

予算を拝見する機会があります。

 

確認してみると損益のみの

数字なっています。

 

決算書では損益計算書だけ

予算を考えているわけです。

 

経営では損益も大切ですが

資金繰りのほうがもっと大切

になってきます。

 

特に大きな売上をとってこれる

場合には大きな直接費もかかり

 

直接費は売上の回収よりも先に

支払うことになります。

 

すると売上は計上されて

損益は増えるのですが

 

資金繰りに苦しむことになる

場合があります。

 

事業は売上が大きくなれば

経費も大きくなり扱う金額が

大きくなります。

 

これに比例して運転資金も

増えるため財務分析を行って

資金繰りに無理がないかを確認

する必要はありそうです。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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