経営者は機会損失を認識していない!
今回は、機会損失について解説していきます。
中小企業の経営者は機会損失に気が付いていない場合が、
多いと感じます。
なぜなら、実質損失に目が行きがちで、
機会損失は埋もれてしまうからです。
今回の記事は、実質損失と機会損失の違いを
明確に解説していきます。
そして、機会損失の数値化をやってみたいと
思っています。
それでは、スタートです!!
機会損失とは何か?
機会損失の定義としては、次のことです。
機会損失は、簡単に言えば、「稼ぎ損ない」や「儲け損ない」のことをいいます。 これは、実際の取引(売買)によって、発生した損失ではなく、最善の意思決定をしないことによって、より多くの利益を得る機会を逃すことで生じる損失のことを意味します。
(金融経済用語集より引用)
要するに、儲けられたはずなのに、
儲けることができなかった利益となります。
最も簡単な事例を示してみますね。
例えば、弁当の移動販売車を運営していて、
要した弁当が100個だったとします。
その日は、好調で、用意した100個の弁当が
すべて売れました!
しかし、残り10個を残して、行列に並んでいた
購入者30人には残りが無いことを説明して、
帰ってもらうことになりました。
この時の機会損失は、購入できず、
帰ってもらった30人のお客様です。
つまり、プラス30個分が売れたのに
売ることができなかったということが、
機会損失です。
このように、分かりやすい例示であれば、
機会損失を認識できるわけです。
しかし、経営者が機会損失を認識できないのが
現実となります。
なぜなら、実質損失に目を奪われてしまうからです。
実質損失しか認識できない理由
それでは、実質損失に目を奪われる理由を
解説してきます。
まずは、実質損失が分からないといけません。
先ほどの弁当の移動販売店で考えます!
弁当100個を用意していきます。
ただし、毎日70個しま売れません。
30個残ってしまいます。
ですから、100個作っても30個の余った弁当が
実質損失ということになります。
つまり、30個分の弁当を作った金額が
損失になります。
ですから、経営者視点としては、
目の前の売れ残った弁当が気がかりとなります。
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こうなると、経営者としては、
目の前の弁当をどうやって売るのか?
こちらのことばかりが気がかりになります。
例えば、弁当を作る個数を70個にしてしまえば
良いのではないか?
といった考え方をするのが普通でしょうね。
ただ、個数を減らして70個売り切ったとしても、
購入者が90人だったとしたら、20人分の機会損失が
でてきます。
しかし、70人分が売れたので、
20人の機会損失には気が付かない
ということが現実として起こります。
実際には、売れ残った実質損失の方は、
数値化することがかなり簡単です。
弁当を作るためのかかった材料代、車の燃料、
売れ残った弁当の廃棄代といったように、
お金を支払う痛みが伴います。
弁当1個、300円の実質損失だったとしたら、
売れ残った個数分の金額がかかります。
先ほどの30個が売れ残ったということだと、
300×30=9,000円/1日となりますね。
これが、20日営業したとすると、
9,000円×20=180,000円となりますので、
1年間では、216万円となりますね。
これでは、経営者も実質損失に
目を奪われても仕方ないと思います。
機会損失を数値化する
さて、上記のように実質損失は簡単にお金の
計算をすることができますね。
では、機会損失はどうやって数値化すれば
良いのでしょうか?
機会損失を考えるうえで重要な概念があります。
粗利です。
要するに、
弁当1個の販売価格ー弁当1個の原価
=弁当1個の粗利
上記の計算に数字を入れてみます。
販売価格:500円
原価:300円
粗利:200円
ということになりますね。
先ほどの30個弁当が売れたはずなのに
売れなかったと考えると、
200×30=6,000円/1日
営業日が20日だとすると、
6,000×20=120,000円
1年間では、144万円となります。
こう考えると、実質損失だけが怖い
ということではないと思います。
機会損失が如何に大きな利益を
逃しているのかを考えることも
必要だと思います。
編集後記
今日は3連休の最終日となります。
ちょっと家の用事がありますので、
そちらをやりたいと思います。
あとは、お仕事の準備をしておこうかなあと
思います。
個人から法人成りになる関与先があるので、
その準備ですね。
今日ある程度やっていると明日からが楽です。
ではぼっち税理士の齋藤でした~
それではまた👍
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
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