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【令和6年分年末調整】所得金額調整控除を解説

所得金額調整控除

【令和6年分年末調整】所得金額調整控除を解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

年末調整で適用される

所得金額調整控除について

解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

所得金額調整控除とは?

平成30年税制改正で新しくできた控除で、給与収入が850万円を超える一定の要件に該当した場合に850万円を超えた部分の金額の10%が控除される制度

 

本ブログ記事では給与収入のみを

前提として解説します。

 

あなたの要件

・その年の給与収入が850万円を超えること

・居住者であること

 

給与収入が850万円を超える判断は

年収で判断します。

 

居住者とは日本に住所がある人で

日本で生活しているイメージです。

 

税法上では国籍要件はないので

日本人だけではなく

 

日本に住んでいて生活している

外国人も対象になります。

 

所得金額調整控除の該当者

・あなたが特別障害者であること

・年齢23歳未満の扶養親族がいること

・特別障害者である同一生計配偶者がいること

・特別障害者である扶養親族がいること

上記のいずれかに該当する

人がいる必要があります。

 

 

所得金額調整控除の人の要件

ここからは

所得金額調整控除の要件である

扶養親族、同一生計配偶者

特別障害者について解説します。

 

扶養親族とは

あなたと生計を一にする親族で合計所得金額が48万円以下の人

です。

 

生計を一にするとは

あなたと一緒に住んでいる人がイメージですが、一緒に生活していなくても生活費、学資金などのお金の送金が行われている場合も該当します。

 

実務上では子供が大学生で

一人暮らしをしていても

 

あなたが仕送りをしていれば

生計を一にすると言えます。

 

合計所得金額が48万円以下とは

給与収入だと103万円以下の人

になります。

 

所得金額調整控除では23歳未満

の扶養親族となっているため

 

子供がアルバイトをしている

ことが想定されます。

 

年収で103万円以下にしておかないと

対象者になりません。

 

親族の範囲

六親等以内の血族と三親等以内の姻族

になります。

 

血族とはあなたと血縁関係がある

人になりまして

姻族とは配偶者の血族です。

 

要するにあなたと血のつながり

がある親戚と配偶者の親戚を

イメージするとよいです。

 

 

生計同一配偶者とは

あなたと生計を一にする配偶者で合計所得金額が48万円以下の人

です。

 

要するに扶養親族と同じ要件で

ことなるのは結婚している配偶者

であるかどうかです。

 

社会保険では内縁関係であっても

扶養親族になりえますが

 

税法上だと婚姻届けをしている

配偶者である必要があります。

 

特別障害者とは

次のいずれかに該当している人です

・精神上の障害により事理を弁識する能力を書く状況にある人

・精神保健指定医などから重度の知的障碍者と判定された人

・精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人のうち障害等級が1級の人

・障害者手帳で、障害の程度が1級又は2級の人

・寝たきりの人

などの人になります。

 

以上のことからあなたと

23歳未満の扶養親族以外では

 

特別障害者であり扶養親族と

特別障害者であり同一生計配偶者

の2つに該当する人になります。

 

所得金額調整控除の実務上の留意点

年末調整では年齢や収入要件について

いつの時点で判断するのかといった

ことなどを解説します。

 

23歳未満の判断時期

12月31日までに22歳以下である判断をします。

 

もし12月31日が誕生日で23歳

になる場合には所得金額調整控除

の23歳未満にならないため

 

所得金額調整控除の適用は

できないことになります。

 

合計所得金額が48万円以下の判断時期

所得金額調整控除申告書を提出する日で判断をします。

実務上では12月中に提出する

ことが多いでしょうから

 

11月分までは実額で判断でき

12月分は見積もりになります。

 

103万円以下の給与収入にする

必要があるため月平均8万円

であれば該当します。

 

23歳未満未満の子供がいる

共働き夫婦の適用を考えます。

 

結論から申し上げると

夫婦ともに所得金額調整控除

の適用を受けることができます。

 

現行法では共働き夫婦のどちらか

しか所得金額調整控除の子供に

できないとはなっておりません。

 

この点、共働き夫婦で扶養控除を

受ける場合には夫と妻のどちらか

一方でしか扶養控除の適用に

ならないことになります。

 

理解するためのポイントは

23歳未満の子供1人の場合では

・夫婦いずれにおいても所得金額調整控除の23歳未満の扶養親族として適用可能

・扶養控除の適用は夫婦のどちらか一方でしか適用できない

としておくことです。

 

年末調整後の12月31日に子供

生まれた場合の所得金額調整控除は

どうなるのかについては以下の

取り扱いになります。

 

事業者が源泉徴収票の交付前まで

にあなたが会社へ報告した場合

源泉徴収票の交付前であれば、年末調整を再計算して、年末調整で所得金額調整控除の適用を受けて差し支えないことになります。

 

源泉徴収票の交付後にあなたが

事業者へ報告した場合

年末調整で税額は確定しているため確定申告で所得金額調整控除の適用を行うことになります。

 

所得税の精算という観点から

申し上げると給与収入以外の収入

がなければ

 

年末調整と確定申告での計算結果は

異なることはありません。

 

現実的にはどちらで再計算をしても

問題ないことになります。

 

 


編集後記

私は年末調整を請け負って

15年くらいになりますが

 

所得金額調整控除の適用がある

人は過去に1名だけでしたね。

 

扶養親族で特別障害者になる

人はいても年収がネックです。

 

年収が850万円を超えている人は

子供が社会人になっており

 

親とは別世帯であるとか

特別障害者にはなっていないとか

といったことが多いです。

 

ただIT業やコンサルなどでは

年収要件を満たす人は多いので

今後は適用が増えていくように

考えています。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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