【入退社手続き】入社と退職で必要な手続きと分野別の依頼先とは
こんにちは!
税理士・行政書士・社会保険労務
の齋藤幸生です!
今回は・・・
入退社手続きに関する解説です。
本ブログ記事は協会けんぽを
前提に構成しています。
それでは、スタートです!!
入社で必要な手続き
①税の分野
住民税の特別徴収への切り替え②社会保険(健康保険と厚生年金)
被保険者資格取得届
被扶養者(異動)届③雇用保険
被保険者資格取得届
住民税は特別徴収が事業者に
義務とされています。
特別徴収とは月給から住民税を
天引きして事業者が毎月納付する
仕組みです。
実務上の注意点は前職を辞めたときに
普通徴収への切り替えをしている場合に
行う手続きになっています。
もし普通徴収への切り替えをして
いない場合には
特別徴収に係る給与所得者異動届出書
になります。
入社した場合にはけんぽ協会へ
被保険者になったことや
入社した従業員の扶養親族を
健康保険に加入させる手続きが
必要になります。
扶養親族が健康保険に加入する場合は
年収130万円以下でないと扶養になれない
ことになっています。
雇用保険は入社した従業員が
雇用保険に加入するための手続です。
次に上記を外部へ依頼するための
分野別の依頼先を確認します。
住民税の手続は税理士しかできない
ため税理士に依頼します。
社会保険と雇用保険は社会保険労務士
だけが手続きを代行できますので
社会保険労務士に依頼します。
退職で必要な手続き
①税の分野
住民税の普通徴収への切り替え②社会保険
被保険者資格喪失届③雇用保険
資格喪失届
離職証明書
退職者の住民税では特別徴収であれば
給与所得者の異動届を提出して
普通徴収にします。
もし、すぐに転職する場合には
異動届を本人に渡して転職先で
特別徴収の手続をしてもらう
といった方法も考えられます。
実務上では、転職先へ異動届の
提出が漏れていると個人課税課から
納付の督促が行われてしまいます。
速やかに異動届を転職先へ提出するように
説明する必要があると考えます。
社会保険で喪失届を提出しますが
本人と扶養親族分の保険証も回収して
一緒に提出します。
もし、保険証の回収ができない場合は
健康保険被保険者証回収不能届も
喪失届と一緒に提出します。
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雇用保険の喪失届は社会保険と
同様に提出します。
違いがあるのは離職証明書です。
離職証明書は雇用保険の被保険者
期間とその間の賃金を書いて提出する
書類になります。
離職証明書の提出では賃金台帳
労働者名簿、出勤簿など
離職証明書に書く基となる資料の
提出も一緒に行います。
これがないと辞めた従業員が失業給付
を受けるときにハローワークで判断が
できないためです。
実務では、離職証明書の提出を
退職者が望まないケースがあります。
例えば、辞める時にはすでに転職先が
決まっているケースです。
この場合は、失業給付をする必要は
ありませんので離職証明書の提出は
必要ありません。
次に、上記の手続を外部へ依頼する
ときを確認すると
入社手続きと同様に
住民税は税理士になり
社会保険と雇用保険は
社会保険労務士になります。
入退社手続きをしないとどうなるのか?
住民税では普通徴収になっていれば
転職した年度分の住民税は本人が
納付することになり
事業主が不利益を被るという
ことはないと考えます。
社会保険や雇用保険は強制加入
であるため手続きがされていないと
面倒なことになる可能性があります。
入社手続きで漏れていると加入
手続をしていないのに月給から
社会保険や雇用保険を天引きする
形になります。
本来なら被保険者になっている
ところなっていないため
事業主が不当利得になってしまったり
後日の保険料の追徴などに至る
可能性があります。
退職で手続きをしていないとは
考えられませんが
すでに退職しているのに保険料が
かかり続けることになってしまい
事業主が損すると考えます。
いずれにしても加入しない
といった選択は面倒なことになるわけです。
編集後記
以前、本当のブラック企業の噂で
社会保険や雇用保険を給与天引き
していながら
会社は社会保険や雇用保険に加入して
いなかったということを聞いたことが
あります。
発覚したのは従業員が年金手続きを
していたところ厚生年金の加入期間が
想定していた期間よりも短かった
ことが確認できたときです。
実際には給与天引きされていた
にもかかわらず会社が保険料を
支払っていないため
年金事務所としても保険料の
督促はできていなかったのだと思います。
こんなことはごくごくまれだと
思いますが年金定期便にて
厚生年金の加入期間などは
定期的に確認しておくと
長期にわたる不正は発生しないと
考えます。
では税理士・行政書士・社会保険労務士
の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。
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