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【年末調整廃止】税務署パンクは本当なのかを考えてみた

年末調整

【年末調整廃止】税務署パンクは本当なのかを考えてみた

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

年末調整の廃止による手続きの

変化や税務署がパンクするのか

を考えてみます。

 

それでは、スタートです!!

 

年末調整が廃止されるとどうなるのか?

年末調整とは

その年の給与収入のみを取り出して確定申告のような計算をして、月給から天引きされた所得税を精算する制度

になります。

 

主に事業主が役員・従業員など

へ給与を支払っている場合に

行う手続きになります。

 

年末調整が行われた経緯としては

①戦前に戦費調達のため源泉徴収制度が導入される

②源泉徴収された所得税を精算仕組みが必要だ!!

③国が年末調整を事業主に行わせることで報奨金制度を導入

④日本に年末調整が普及して現在まで行われている

といったことだと記憶しています。

 

年末調整が導入されたのが

戦前か戦後かは覚えていない

のですが

 

年末調整が導入された当初は

国は年末調整を行った事業主

に対して報奨金を出していた

と記憶しています。

 

では、年末調整を廃止すると

個人ではどうなるのかというと

確定申告一択

になります。

 

言い換えると日本人だけでなく

日本国内に住んでいる人はすべて

確定申告をすることになります。

 

現在でも給与収入で生活をしている

人であっても住宅ローン控除や

 

医療費控除の適用を受ける人は

確定申告をしています。

 

なぜかというと年末調整では

住宅ローン控除の1年目や

医療費控除はできないからです。

 

年末調整が廃止されると

確定申告でしか適用できないもの

以外であっても

 

皆さんは原則、確定申告をする

ことになります。

 

税務署パンクは本当になるのか?

SNS中心に河野太郎氏が年末調整

の廃止に触れた記事を引用して

税務署がパンクする

 

いわゆる税務署の業務が回らない

のではないかという心配する声が

挙がっています。

 

現状の話をするとですが

大丈夫です!!

 

現状ですら確定申告時期には

税務署はパンク状態です。

 

コロナによって電子申告利用者が

増加していますが

 

これにはからくりがある考えていて

確定申告期間中に開かれている

 

税務署ごとの確定申告会場でも

電子申告が行われており

 

こちらで行われているものも

電子申告していると集計されて

いるもと想像しています。

 

 

何が言いたいのかというと

自宅で一から確定申告書等作成

コーナーを使って

 

電子申告している割合が

わからないと考えられます。

 

なぜなら国税庁では電子申告された

件数はわかりますが

 

どこから電子申告されたのか

までは把握できないと考えるためです。

 

年末調整を廃止することで

確定申告会場に来場される方は

増えることが考えられます。

 

ただし、税務署以外にも確定申告を

行ってくれるところがあります。

 

広報活動がうまくいっていないため

あまり来場者が多くないのですが

 

税務署と税理士会の支部の合同

で行っている確定申告相談会場です。

 

こちらでは、給与や事業の収入がある

人について税理士が相談会場に入り

確定申告書の提出まで行います。

 

税務署が単体で行っている

会場ではすべての収入対応なので

来場者が多くなりますが

 

申告することができる収入に

限定がある税理士会の会場では

来場者が少ないです。

 

年末調整が廃止された場合には

税務署は給与や事業の収入限定

の場合には

 

税理士会が設置した会場に

人を流す可能性が高いと考えます。

 

年末調整が廃止された場合の事業主はどうなるのか?

今度は事業主からの視点を考えて

みたいと思います。

 

現在、事業主は年末調整が義務化

されているため自社で年末調整を

行っています。

 

中小企業や個人事業主では

税理士又は社労士が

行っている場合があります。

 

年末調整の廃止に伴い事業主は

年末調整をしないことになります。

 

この意味は

事業主は源泉徴収票の作成と

発行のみ行うことになります。

 

したがって、年末調整で提出が

必要になる保険料控除申告書や

基礎控除等申告書の回収もいらなく

なることになります。

 

さらに踏み込みと扶養控除等異動申告書

の提出もなくなってくれると

ありがたいと考えると思います。

 

理由は給与から天引きする所得税

は扶養控除等異動申告書の扶養の

数に応じて金額が変動します。

 

扶養の数が変化すると

給与計算ソフトで扶養の人数を

調整する手間がかかります。

 

扶養控除等異動申告書の提出も

なくなれば年間の扶養はゼロとして

 

所得税の金額計算は楽になり

給与計算における扶養管理は

必要がなくなります。

 

ただし、社会保険については

被扶養者の概念が別にあるため

こちらだけは残りますし

 

給与から天引きされる所得税は

増えることになるため手取りは

減ることになります。

 

 

 


編集後記

年末調整の廃止について税理士や

社労士が反対するのではないかと

考える人がいるかもしれません。

 

これは杞憂になると考えています。

 

というのは、12月~1月中に年末調整

を行うことで業務がひっ迫している

ことが税理士業界の問題だからです。

 

税理士の場合には確定申告があり

こちらのボリュームが増える

可能性が高いため反対しないと

踏んでいます。

 

社労士はどうか?

そもそも税理士会と社労士会の

覚書により社労士は年末調整を

してはいけないことになっています。

 

年末調整は所得税法に規定があり

所得税法の所管は財務省です。

 

論理的には社労士が年末調整

反対と言える立場ではないと

考えることができます。

 

ただ社労士会としては社労士の

報酬が減る懸念から年末調整

廃止に反対する可能性はあります。

 

これは、弁護士会が税務調査での

立会権限を税理士だけではなく

弁護士にも与えるべきだという

主張がされることと同じです。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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