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【扶養の壁とは?】税金、社会保険の収入の壁を解説

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【扶養の壁とは?】税金、社会保険の収入の壁を解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士・社会保険労務

の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

扶養の壁について税金と

社会保険の視点を解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

 

扶養の壁とは?

扶養の壁には大きく分けて

所得税と社会保険の2つあります。

 

税金では

①配偶者控除が適用できる所得

②配偶者特別控除ができる所得

 

社会保険では

社会保険に加入しなくて済む収入

になります。

 

所得と収入を分けたのは

少し異なる概念だからです。

 

所得と収入の意味がわからないと

壁の判断ができないので

こちら2つの概念を確認します。

 

前提として給与以外に収入は

なく、社会保険もなしで考えます。

 

今回の場合の所得とは給与所得

になります。

 

給与所得は

①給与収入-給与所得控除=給与所得

 

給与収入は額面(総支給額)

になります。

 

パートやアルバイトでは

給与所得控除は最低の65万円

とします。

 

社会保険での収入は給与収入

を言いますので額面と同じです。

 

さて、税金では配偶者控除の

所得は年間48万円以下であれば

適用可能になります。

 

配偶者特別控除は所得が

年間48万円を超えた場合に

適用されて133万円以下

までが範囲内です。

 

まずは、こちらが税金の

壁になります。

 

社会保険は額面が130万円未満

である場合には加入義務は

ないことになります。

 

こちらが巷で言われる

130万円の壁です。

 

税金では、配偶者控除が適用

できるのであれば以下のようになります。

①あなたの税金は基本的にかかりません

②あなたの配偶者の税金の対象になる税金が配偶者控除分だけ減ります。

 

配偶者特別控除になったら

①あなたに税金がかかることがありまので、手取りは減ります。

②あなたの配偶者から控除される配偶者控除が減るため、配偶者の税金が増えます。

結果、世帯の手取りは減る可能性があります。

 

社会保険に加入になると

①あなたは、基本的に健康保険と厚生年金に加入することになります。

②給与から社会保険が天引きされるため、手取りが減ります。

 

社会保険の加入義務では

130万円未満であっても

 

いわゆる正社員の労働時間の

3/4以上の労働時間及び労働日数

になった場合には

 

社会保険に加入することになる

ルールがあります。

 

イメージとしては正社員は

週40時間ですから30時間以上

パートで働くような感じです。

 

 

社会保険適用拡大で何が起こるのか?

さて、社会保険適用が2024年10月

から改正されます。

 

2024年10月からは従業員数51人

以上の企業ではパートやアルバイト

も加入することになる可能性があります。

 

新たな加入対象者は以下の

通りになります。

①週の所定労働時間が20時間以上

②所定内賃金が8.8万円以上

③2か月を超える雇用の見込みがある

④学生ではない

 

以上すべてに該当する人で

従業員数51人以上のところに

お勤めの場合には

社会保険に加入する

ことになります。

 

これでどうなるのかというと

働くことができる現役世代では

手取り額が減ります。

 

というのは、健康保険と年金で

配偶者の扶養から抜けて

 

あなたの収入から社会保険を

支払う形になるからです。

 

現役世代のときの保証では

年金は厚生年金になるため

国民年金とは少し変わります。

 

軽い障害であっても障害年金

の受給ができることがあります。

 

健康保険では傷病手当金や

出産手当金といった収入保障

を受けることができます。

 

 

 

手取りがどれくらい減る

のかというと

 

東京都で月の額面が10万円

として令和6年3月時点では

12,641円が追加負担になります。

 

年金受給年齢になった場合には

厚生年金は収入に応じた上乗せ

が行われるので

 

国民年金+厚生年金の受給が

行われることになります。

 

どれくらい増えるのかというと

以下の図の試算のようになります。

加入期間が長く、かつ

給与収入が増えるごとに

 

月額で受給することができる

厚生年金部分の金額が増えます。

 

国民年金は令和5年4月分

時点の月額は66,250円ですから

 

こちらに厚生年金の上乗せが

あるイメージです。

 

 

時給によっては壁を突破して働く選択肢がある

もし、壁を意識して働き手取りが

減る場合には壁を突破して働く

選択をしてもよいかもしれません。

 

というのは、今後も時給は上昇

する可能性があり

 

扶養の範囲内で働くという

考え方では週2日くらいに

なってしまう恐れがあるためです。

 

例年10月に最低時給が更新され

最新である令和5年10月の東京では

1,113円が最低時給です。

 

令和4年と比べて3.8%増加して

いることになります。

 

今後とも4%程度の増加をする

と考えると2年後に1,200円を

突破してきます。

 

扶養の範囲内で考えると

月給8万円程度に抑える

ことになると考えますので

 

週3日働くと考えると

8万円÷(4×3)で日給は

約7千円になります。

 

現状では週3日は働くことが

可能でしょうが時給が上がるにつれ

週3日も厳しくなると考えます。

 

そもそも現状でも週3日勤務で

パートとして雇ってくれるのか

という問題もあります。

 

おそらく週4日~5日は働いて

ほしい意向が事業者はもっています。

 

では、以下のような例示で

試算してみます。

現在の最低時給1,113円

労働時間:5時間

週労働日数:年間で200日

 

1,113円×5時間×200日
=1,113,000円

になります。

 

こちらの場合に考えられる

こととしては

①配偶者特別控除の適用になる

②月給にすると8.8万円を超えるため、社会保険への加入義務が生じる

③あなたの手取りと世帯手取りは減る

ということになります。

 

また、軽微なところでは

住民税も納付することになります。

 

このような感じになるのであれば

2024年10月以降は思い切って

 

より時給の良い求人を探して

働いたほうが世帯手取りを

増やすことができると考えます。

 

 


編集後記

現在の最低時給で月8.8万円を

下回るようにした場合の

 

月勤務日数を考えるため

労働時間5時間で試算してみたところ

 

日給は約5,500円くらいなので

月15日の勤務になります。

 

15日を4週間で割ると3.75日

つまり、週3日しか働けない

ことになります。

 

雇ってくれる事業者がいれば

よいわけですが

 

今後時給が増えることを

想定するとかなり厳しい

考え方になるかなと思います。

 

本人の手取りを増やすという

考え方よりも世帯手取りを

増やす考え方に移行するほうが

 

建設的ではないかと

考えます。

 

 

では税理士・行政書士・社会保険労務士

の齋藤幸生でした!!

 

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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