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【電子帳簿保存法】電子取引のデータ保存の保存要件がいらなくなる相当の理由とは?

保存要件不要 電子帳簿保存法

【電子帳簿保存法】電子取引のデータ保存の保存要件がいらなくなる相当の理由とは?

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

電子取引のデータ保存の保存要件

が不要となる「相当の理由」など

について解説します。

 

それでは、スタートです!!

 

保存要件が不要となる「相当の理由」とは?

税務署長が「要件に従って保存することができなかったことについて相当の理由がある」と認める場合に、出力書面の提示又は提出の求めに応じることができるようにしているとき

になります。

 

では、「相当の理由がある」とは

どんな場合なのか?

 

例えば、その電磁的記録そのものの保存は可能であるものの、保存時に満たすべき要件に従って保存するためのシステム等や社内のワークフローの整備が間に合わない等といった、自己の責めに帰さないとは言い難いような事情も含め、要件に従って電磁的記録の保存を行うための環境が整っていない事情がある場合

国税庁 電子帳簿保存法一問一答 問61問より抜粋

という国税庁の見解があります。

 

文面を現実に当てはめると

PDFなどのデータでの保存は可能であるが、保存要件に従って保存するための体制が間に合わないとか自己の責めに帰さないとは言い難い事情も含めて保存する環境が整っていない事情がある場合

と言い換えることができます。

 

かなり広範囲な形で認められる

可能性があることになります。

 

また、問61問の解説では

次のようにされています。

 

令和6年1月以降においても、システム等や社内のワークフローの整備が間に合わない等といった事業者が一定数見込まれており、こうした状況を踏まえ、税務署長が相当の理由があると認め、かつ、保存義務者が税務調査等の際に、税務職員からの求めに応じ、その電子データ及びその電子データを出力することにより作成した書面(以下「出力書面」といいます。)の提示又は提出をすることができる場合には、その保存時に満たすべき要件にかかわらず電子データの保存が可能とされ、柔軟に電子データの保存を認めることのできる措置(猶予措置)が電子帳簿等保存制度に位置付けられました。

 

これは2023年までは書面に出力

して保存することが認められる

宥恕措置があることから

 

2024年以降についてもある程度

柔軟に電子データの保存を認める

ことができるようにしておく

措置と言えます。

 

ただし、電子データがあるにも

かかわらず2023年までの宥恕措置

と同様に書面に出力をするだけに

しておくこはできません。

 

この取扱を適用するにあたっても

電子データの保存は行う必要があります。

 

そして、この取扱を受けるためには

後述する実行面の課題で他の要件を

解説します。

 

 

実務上の対応は保存要件を満たすこと

さて、相当の理由に該当するなど

の要件にそえば保存するための

要件は不要になるわけですが

 

先ほどの具体例の範囲にどれほど

の事業者の実情が入るのかは

不透明と言わざるを得ません。

 

実務では保存要件を満たした

通常の電子データの保存を

行うべきだと考えられます。

 

ここでは保存要件を確認しつつ

本当に保存要件を満たすことが

できないのかを検討してみます。

 

保存要件は次の通りです。

①改ざん防止のための措置

②日付・金額・取引先で検索できる

③ディスプレイやプリンタ等を備え付ける

 

 

 

改ざん防止は国税庁が公表

している事務処理規定を使い

要件を満たすことが可能です。

 

上記以外に改ざんや修正ができない

ソフトなどで保存することも要件を

満たした保存になります。

 

検索ができるようにするためには

データの保存時のタイトルには

 

「日付・金額・取引先」を記入して

保存することが求められます。

 

このときには例えば、取引先の

フォルダを作成してそこに

 

日付と金額をタイトルにして

保存するといったことも可能です。

 

ディスプレイなどの備え付けは

税務調査のときに必要なので

事業者が用意することになります。

 

さて、これらの条件を満たすことが

できないのか?ということです。

 

現在、書類のやり取りでは

メールでのPDF

 

サイト上で請求書をダウンロード

するといったことも増えています。

 

また、改ざんや修正ができない

保存を行えるソフトではAI-OCR

が実装されていて

 

データをアップロードするだけで

検索することができる保存形式に

することができたりします。

 

これらを駆使して保存要件を

無理やりにでも満たしてしまう

方法が考えられます。

 

 

保存要件が不要となる規定の実行面の課題とは?

さて、最初に解説した

税務署長が相当の理由がある

についてはもう一つ要件が

付されています。

 

税務調査等の際に、電子取引データの「ダウンロードの求め」及びその電子取引データをプリントアウトした書面の提示・提出の求めにそれぞれ応じるができるようにしておく

という要件になります。

 

つまり・・・

相当の理由+税務調査時にダウンロードの求め及び書面でプリントアウトできるようにしておく

以上の2つの要件があって

初めて保存要件は不要になる

というわけです。

 

実行面の課題は2つあります。

①事業者は電子データの保存とプリントアウトができる状態にしておく必要がある

②ダウンロードの求めは税務調査の「必要があるとき」に常に該当してしまうのか?

 

保存要件が不要になる措置を

事業者が選択して実行した場合

 

電子データの保存とそのデータを

書面に出力できる状態にしておく

必要が出てきます。

 

なぜなら、税務調査では両方とも

確認されるためです。

 

実際には何個かの取引を指定して

データと書面を突き合わせる

といった確認が行われると考えます。

 

保存要件を満たした保存をする

ことと上記2つ要件を満たすこと

 

どちらが手数がかかるのか

という問題があると思います。

 

データを保存する場合でも

何かしらの内容を記入して保存を

行う必要があるため

 

いずれにしても二度手間の域を

出ないと思います。

 

税務調査では国税通則法によって

調査の手続きが法定化されています。

 

資料の提示又は提出については

必要と認められるときに限り

行うことができます。

 

そうするとデータのダウンロード

の求めに応じることはどんなときも

必要と認められるのか?

という疑問が生じます。

 

最悪、データで保存した事業者の

情報すべてを税務調査で提出しな

ければならなくなる可能性があります。

 

こうした税務調査のときの

問題点があります。

 

 

 


編集後記

今回の記事とは全く関係が

ないのですが

 

昨日は夜に新宿支部の野球部で

神宮軟式球場の室内練習場にて

練習をしました。

 

ヤクルトの選手も使っている

所だけあって設備も充実して

広く気分が上がりましたね。

 

11月以降は神宮も営業をしなく

なるらしいので少しさびしい

と感じます。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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