【個人事業主】不動産投資と資金繰りと税金について解説
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
不動産投資について解説した
記事になります。
それでは、スタートです!!
不動産投資と資金繰り
不動産投資で資金繰りが
回るのかを考えてみます。
前提
①物件
都心の3,000万円のアパート一室を購入した場合を考えます。
②想定利回り
年5%と前提にして話を進めます。
③借入
フルローンで3,500万円を年利2.5%で借り、元利均等返済で返済期間は10年
フルローンは不動産取得税と
登記に関する費用も含めた
金額を借りる手法です。
では年間の収支を考えてみます。
収入(3,000万円×5%) | 150万円 |
支出(元利合わせて) | 約433万円 |
収支差額 | 283万円 |
支出の内訳は
元本が350万円の支払
金利が約83万円の支払です。
従って、上記のような物件では
収支差額で283万円の持ち出しに
なる計算です。
初期投資はすべて融資で賄うため
持ち出しはありませんが
283万円÷12=月23万円の持ち出し
になる計算になります。
上記以外に税金もかかります。
以下で考えてみます。
不動産投資と税金
不動産投資の場合には
不動産所得で申告を行います。
不動産所得の計算方法は
家賃収入(売上)-経費
になります。
家賃収入は150万円になり
経費は次のものになります。
①火災保険料
②固定資産税
③融資の金利
④物件の減価償却費
となりますので一般的には
不動産所得で黒字になる
計算になります。
元本は経費にならないの?
と思われるでしょうが
元本の返済は借りたお金を
返済しているだけなので
経費ではなくお金の返済です。
お金の返済は経費にならず
お金を借りるというサービス
を受けた対価の利息が経費です。
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労働者が不動産投資をすると
給与所得と一緒に不動産所得が
合算されて
所得税率や住民税率をかけて
納税することになります。
こういったコストも資金繰りでは
支出になるため持ち出しになります。
物件を売ったときに最低限の回収ができるように
上記で確認してみたように
不動産収入だけで資金をすべて
賄おうとすると
想定利回りは5%では足りない
ことがわかってきます。
金利は2.5%とちょっと高めで
設定しましたが
元本の返済だけで年間350万円
かかることを考えると
想定利回りは年12%以上必要
ということになります。
市場で売られている投資物件で
資金繰りを回そうとすると
融資でテクニカルなことをしたり
想定利回りが相当程度ないと
難しいことがわかります。
では、どうするのかというと
物件はいつか売却します。
このときに売却金額で今までの
持ち出し分を回収するのが
最低限の目標になります。
こういった想定の下に
不動産投資をする必要が
あると思います。
編集後記
不動産投資の成功事例は
ネットや本で度々紹介されて
良いことにされています。
実際は、ファイナンスの知識が
ないと手を出してはいけない
ことがわかって来ると思います。
因みに、物件を売却すると
所得税と住民税では
譲渡所得がかかります。
取得から5年以内の売却と
6年以上たった後の売却では
税率が異なります。
この点も考えて売却時期を探り
不動産の価値が目減りしない物件を
購入する必要もありそうです。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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