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【建設業向け】工事台帳の作成方法と管理・評価方法を解説

建設業 工事台帳

【建設業向け】工事台帳の作成方法と管理・評価方法を解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

工事台帳について作成、管理

評価の3つについての記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

工事台帳とは?

請け負った工事ごとに売上、材料費、外注費、その現場の経費を一覧表にしたもの

になります。

 

要するに請け負った工事の

利益を数字で管理する台帳です。

 

工事台帳をつくる理由は

請け負った工事でどれくらい

利益が出ているのかを確認する

ためになります。

 

工事台帳がないと起こることは

①請け負った工事での利益の確認ができない

②会計上で毎月締めた月次決算ができない

です。

 

工事台帳がないことの

デメリットしかないのです。

 

 

工事台帳の作成方法と管理

工事台帳の作成方法として

エクセルでつくることが

中小企業では一般的だと思います。

 

工事台帳で次の項目は必須です。

①契約金額

②請求額(入金は別枠で管理)

③材料費(仕入先ごと)

④外注費(下請先ごと)

⑤給与(現場に入っている人ごと)

⑥その他経費(現場にかかったとわかる③から⑤以外の経費)

⑦工期と完成引き渡し日

 

上記を法人であれば期首の月から

決算月まで金額を入力します。

 

個人事業主であれば

1月~12月に分けて書きます。

 

イメージは次のとおりです。
(3月決算を想定)

項目 2022年4月 2022年5月 2022年6月 2022年7月
請求額 3,000,000 4,000,000 5,000,000 4,500,000
入金 3,000,000 4,000,000 5,000,000
材料費
M社 10,000,000 5,000,000
外注費
A工務店 1,500,000 1,500,000 1,000,000 1,500,000
B建設 700,000 800,000 900,000 500,000

 

材料費なども支払を追加して

2段にし、支払を管理しても

OKです。

 

 

 

工事台帳は請け負った工事の

数字を一覧表にしたものなので

 

工事を数字で管理することが

可能になります。

 

管理方法としては

①毎月の数字で今後の黒字又は赤字が見えてくる

②想定していた金額になっているのかを確認できる

です。

 

一番大切にしていただきたい

管理は利益が出るように

工事を管理することです。

 

建設業では工事で得た利益で

現場全体の共通経費と事業の

固定費を賄う仕組みになっています。

 

利益が出ていないと資金繰りは

一瞬回るでしょうが

 

次の工事を受注するときに

お金が足りなくなると想定でき

 

事業の固定費の支払にも

影響を与えることになります。

 

 

工事台帳による現場管理者の評価方法

工事台帳では現場管理者を

評価することができます。

 

評価には少しテクニックが

必要になります。

 

先ほどのような工事台帳に

次のような工夫が必要です。

 

現場でかかった経費のうち

どの現場にも振り分けられない

共通経費が存在するため

 

共通経費を各現場ごとに

振り分ける作業が必要です。

 

これを現場配賦と私は

便宜上読んでいます。

言い換えると原価計算です。

 

共通経費には作業員のヘルメット

作業服など現場で使うけれど

どの現場とも言えない経費が

該当します。

 

現場配賦の方法は

契約金額で分ける方法など

一定のルールを社内でつくり

金額を現場に振り分けます。

 

こうすることで本当の現場の

利益が見えてきます。

 

評価の確認方法の計算は

売上-原価(材料費+外注費+給与+その他経費)-共通経費

 

こちらで利益が出るかどうか

ということです。

 

利益が出て、かつ、金額も

大きい場合には現場管理者の

技量は良かったと評価できます。

 

もし、社内で現場管理者が受注

から現場管理まで一通りできる

方であれば上記の評価方法は

客観性があると思います。

 

もし、受注や金額交渉は

社長さんがやっている場合

 

上記の方法では客観性に

疑問が付くことがあるため

運用には注意が必要です。

 

 


編集後記

工事台帳の確認をしていくと

面白いもので社長さんの認識と

工事台帳のずれがわかります。

 

外注費がそこまでかかっていた

と思わなかったとか

 

利益率が想定していた

利益率になっていないとか

色々と起こるからです。

 

私は社長さんの認識のズレを

工事台帳で理解してもらい

 

工事の受注方法や金額交渉など

に役立ててほしいと思っています。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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