建設業の個人事業主が帳簿を作成しないとどうなるのか?
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
建設業の個人事業主が帳簿を作成
しないとどうなるのかを解説します。
それでは、スタートです!!
帳簿を作成しないとどうなるのか?
一般的になことがらとして
①いくら稼いでいるのかわからない
②事業と個人の区別がつかなくなる
③所得税の申告がでたらめ
④青色申告はできない
⑤税務調査でとんでもない目に合う
といったことが挙がります。
帳簿を付けないと稼いでいる
金額がわからないのは
収入ー事業経費=利益
という計算ができないからです。
事業と個人の区別がつかなくなる
というのは
帳簿を付けなければ事業の経費と
個人の経費を分けない完全放置
になっているからです。
帳簿を付けない場合には
このくらいの収入かな?
経費は周りから聞くと収入の
30%くらいを計上しておけばOK
なんだよね!
といったでたらめな申告書に
なっていませんか?
所得税では青色申告という制度が
存在します。
税金を合法的に節税できる制度
になるのですが
帳簿を付けない場合には
青色申告はできないことになります。
最後に一番いやなことかも
知れません。
税務調査でとんでもない目に
合うと考えられます。
でたらめな申告書であれば重加算税
という最も重い罰金になる可能性が
あります。
重加算税の課税処分が行われると
税務署のブラックリストに搭載され
概ね3年に一度は確認のための
税務調査になります。
帳簿の作成と青色申告の関係
所得税の観点から帳簿の作成
を考えてみます。
建設業の個人事業主は
基本的に事業所得という区分で
所得税の確定申告をします。
所得税では事業所得について
帳簿書類の保存が義務になっています。
帳簿書類なので帳簿と書類に
分けることができます。
青色申告でなければ帳簿は
簡易的な方法でもよいことに
なっています。
例えば、レシート一つ一つではなく
その日の会議費をまとめて記帳する
といった方法です。
保存期間は帳簿が7年間となり
帳簿作成のもととなった書類
レシートや請求書は5年間保存する
ということになります。
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青色申告では帳簿の記帳と
その帳簿をもとに作成する
貸借対照表、損益計算書があります。
作成する帳簿は次のような帳簿を
作成している必要があります。
①現金出納帳
②売掛帳
③買掛帳
④経費帳
⑤固定資産台帳
イメージとしては会計ソフトを
使って処理すると上記の帳簿は
作成可能です。
以上のハードルを越えて
青色申告の特典を受けることが可能です。
2023年以降に税務上の問題となることをまとめ
令和4年度税制改正において
帳簿を作成していないことなど
を理由に税務上問題が発生する
改正が行われています。
①記帳水準の向上に資するための過少申告加算税・無申告加算税の住化措置の整備
②証拠書類のない簿外経費への対応策
①は2024年から適用されます。
概要は次の通りです。
次のいずれかに該当する場合には、修正申告の罰金に10%加重(以下の②の場合は5%加重)する。
①不記帳・不保存であった場合(その提出をしなかった場合)
②提出された帳簿について、その申告書の作成の基礎となる重要な事項の記帳が不十分である場合(記載が著しく不十分な場合は①)
実務上では納税者が税務署に
呼び出されて帳簿を提出しなかった
ということが想定されます。
そうなると納税者がお持ちの資料で
税務署が勝手に計算して修正申告し
罰金を課税するのですが
その罰金に対してさらに10%を
足した罰金を課税するということです。
②証拠書類のない簿外経費への対応策
は2023年から適用されます。
概要は次の通りです。
事実の仮装・隠ぺいがある年度で確定申告書に入っていなかった経費は必要経費にしない。
仮装隠ぺいには帳簿書類の作成を
しないことや記帳をしないことが
含まれています。
実務上で申し上げると
帳簿を作成していない年度の
税務調査が行われます。
この税務調査で納税者が
調査官、いやね、記帳はしていないんだけれども、他にも経費があるんだよ。
と申告したとしても認められない
ということです。
記帳していないので簿外であり
経費ですから簿外経費になります。
編集後記
最後の簿外経費については
裏話を聞いたので解説しておきます。
税務調査で納税者が簿外経費を
主張した場合、調査官は簿外経費を
調べるそうです。
この調べる時間がかなりかかっている
ようで、この時間を削減したいと
考えたので立法されたようですね。
今後は、簿外経費にするにしても
レシートを保存しておくことが
望ましいことになります。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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