日商簿記の知識で経理の実務に対応できるか?
こんにちは!
税理士・行政書士の齋藤幸生です!
今回は・・・
日商簿記の知識で経理の実務に
対応できるかを考察した記事です。
それでは、スタートです!!
日商簿記の知識で経理の実務に対応できるか?
日商簿記の知識で経理の実務に
対応できるかどうかについて
結論を申し上げると対応できません。
理由は、日商簿記の知識は決算
の処理や消費税といった税金を
考慮しない処理になっているからです。
例えば、実務上だと給与について
未払費用で処理する場合もありますが
経理の実態に即して現金主義にて
計上するのが普通です。
固定資産の買い替えは簿記検定で
問われるところですが
簿記検定の処理方法だと
消費税の売却収入を総額で
認識できないので実務簿記では
間違った処理になります。
日商簿記検定の悪いところですが
経理の実務とは離れた処理を
教えていることもあります。
すなわち、決算整理手続きを
簿記検定で問うていることです。
決算業務は法人であれば
法人税の確定申告書と同様に
行うことになります。
言い換えると法人税の確定申告
手続きと切り離すことはできません。
減価償却一つとっても
法人税の規定に合わせた
減価償却をすることになります。
勝手に会社が耐用年数を見積り
処理してしまうとそれこそ
恣意性を疑われることになります。
企業会計原則に則した
決算書ではなくなる可能性が
あるということです。
このように知識と実務の違いを
以下でさらに深堀します。
処理ができる知識と実務の違い
日商簿記は処理ができる知識
ということになります。
私が考えていることは
まずは知識があると実務に対応する
ことはやさしくはなります。
しかし知識がない=実務ができない
の関係は必ずしも当てはまりません。
意外かもしれませんが
経理実務についているかたの
知識を教えてもらうと
日商簿記3級もお持ちではない人が
多い印象があります。
要するに仕事として実務に
対応できるか否かなのだ
ということです。
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さらに現在の経理業務では
会計ソフトの機能によって
効率化することが可能です。
一昔前は伝票会計があり
そのあとはレシートなどの証票から
直接入力するようになりました。
現在は、入力というよりは
データを会計ソフトへインポート
するような形式で行うことが可能です。
処理ができることが人との
違いにならず
埋没しているように感じますね。
経理だけやっていればよい仕事ではなくなっている
日商簿記は簿記の知識を
測定する検定試験となりますが
簿記検定と実務が違うことは
理解できたと思います。
そして処理するのが経理であれば
そのお仕事の内容が異なって
きていると感じます。
例えば、経理データは会計ソフトへ
インポートできますから
処理は自動化されてしまうので
ベクトルの違う仕事が必要です。
例えば、試算表からわかることを
経営者へ報告したり
資金繰りの改善が行えないかを
考えて提案したりなどです。
どちらも簿記検定では問われない
事柄になります。
こうした経営者への提言として
お仕事が今後の経理職に求められる
スキルになるのだと思います。
編集後記
日商簿記と実務簿記は似て非なるもの
ということが言えそうです。
まず簿記の知識をお持ちのかたが
実務につく場合には実務に対する
違和感に慣れる必要があります。
給与の処理一つとっても
社会保険、雇用保険、税金が
天引きされるので
天引きされる処理も併せて
必要になります。
あくまで簿記は簿記
実務は実務という考え方が
よいのではないかと思います。
最後に簿記検定は就職する場合には
評価される検定試験だと思います。
では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!
それでは、また!
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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
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