サイトアイコン 問題解決を後押しする都庁前のLiens税理士事務所 齋藤幸生

税理士法改正にみる税理士試験について税理士が思うこと

税理士法改正にみる税理士試験について税理士が思うこと

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

税理士試験について税理士が思うことを

まとめた記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

税理士法改正要望で税理士試験の受験要件の緩和が行われる

令和4年税制改正では税理士法の改正が

行われることが予定されています。

 

今回の改正の中では税理士試験の

受験要件の緩和が提案されていて

次のような緩和案です。

 

会計科目に限って大学1年から受験することが可能となる

ということになります。

 

現在は提案段階で上記が

実現するかどうかが不透明なので

予定していると表現しました。

 

受験要件の緩和が行われる背景は

受験者数の減少があるからです。

 

令和2年度税理士試験を確認すると

申込者数は35,135名

受験者数は26,673名となります。

 

一時期は5万人を超えた試験ですから

受験者数の減少に歯止めたかけたいと

税理士会が考えています。

 

しかし税理士数は全国で79,000人以上

いることになっている状況で

増加になっています。

 

上記の状況を考えると

税理士試験で税理士になる人が

少なくなっていると考えるのが

普通になります。

 

最近の税理士の認証式の状況を

人づてに聞いたところ

 

50人の認証者がいて

税理士試験に合格した人は

3人だったそうです。

 

公認会計士資格で登録した人は

20人いたそうなので

税理士試験が時代にそぐわない

試験になっている状況があります。

 

 

税理士試験で税理士になりたいと思うか?

先日、東京税理士会において

税理士法改正に関する意見公募が

税理士向けに行われました。

 

そこで次のような質問がありました。

あなたが税理士になりたいと相談を受けた場合にはどのようにアドバイスするか?

 

私は公認会計士試験を受けて

税理士登録をすることを勧めると

回答しました。

 

理由は公認会計士として税理士以外の

業務にも携わって税理士としての

お仕事もできるからとしました。

 

公認会計士試験の合格年数は

約3年といわれています。

 

税理士試験は約10年くらいは

かかるといわれています。

 

もちろん受験生の状況が違うので

合格するまでの年数を単純比較する

ことは意味がありません。

 

 

 

私が税理士試験が魅力的に

映っていないと思う理由には

 

税理士試験に10年かけて合格しても

10年かかったに見合う報酬が得られない

との共通認識があるのではないかと

思っているのです。

 

現在であればAI関係やホワイトハッカー

の年収については何千万円という

報酬が人によってはもらっているそうです。

 

税理士法人などで勤務しても

支店長レベルであれば

年収2,000万円の求人広告がありますが

 

一般的な勤務税理士ですと

600万円くらいが相場です。

 

独立した税理士についても

消費税の免税事業者が多いようですね。

 

税理士資格そのものは魅力的ですが

税理士試験に魅力がなくなっている

状況がなんとなくわかるわけです。

 

 

税理士試験は今後とも改善する必要がある制度

以上を踏まえると税理士試験制度は

今後とも改善する必要があります。

 

東京税理士会の本音としては

税理士試験が形骸化することを

危惧していると思います。

 

国税当局としても税理士の質が

落ちることへの懸念はあると思います。

 

理由は税務調査の執行率が

ここ20年で減少しているからです。

 

質の伴わない税理士が増える懸念が

あるのではないかと考えています。

 

税理士試験では税法を扱う

科目があります。

 

一般論ですが税法を税理士試験で

問う問題で合格するレベルでは

実務上で役立つことになります。

 

公認会計士試験でも租税法が

あるにはあるのですが

 

法人税と所得税と消費税を混ぜた

基本的なことを問う問題です。

 

法律は場合分けして法律を当てはめ

現実に対応することが法律家ですから

知識があるだけでは実務対応が

できないことがしばしばあります。

 

もうちょっと税理士試験を受験しやすく

かつ、法律家を育てる試験にして

税理士試験を受けたいと思ってもらえる

改善が必要になっています。

 

 


編集後記

先日、今回の税理士法改正について

パネルディスカッションが

新宿支部で行われました。

 

そのときに東京税理士会の制度部長さんへ

税理士試験を受けた対価として

 

税理士になった後の報酬が

低いのではないか?と提言しました。

 

税理士の報酬ばかりを言っていると

思うでしょうが

 

私の考えとしては経済的欲求が

満たされて初めて自分の社会貢献欲が

出てくことになります。

 

私は独立して5年になりますが

ようやく経済的に安定してきて

支部の活動に関わっていると

 

あれ?30代の税理士が支部活動を

やっていないなと気が付きました。

 

この状況は支部活動なんか

やっている場合ではない人が

多い状況と判断できるわけです。

 

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

youtube始めました!
税理士さいとうゆきおチャンネル

 

税務顧問や執筆などのご依頼はこちら↓

Liens税理士事務所 齋藤 幸生ホームページ

 

この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

モバイルバージョンを終了