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【国税庁公表資料】税務行政のDXー税務行政の将来像2.0ーを税理士・行政書士が解説

【国税庁公表資料】税務行政のDXー税務行政の将来像2.0ーを税理士・行政書士が解説

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

国税庁公表資料の税務行政のDX

ー税務行政の将来像2.0ーを

税理士・行政書士が解説する記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

税務行政のDXとは?

令和3年6月11日に国税庁は

税務行政のデジタル・トランスフォーメーション

ー税務行政の将来像2.0ー

を公表しました。

 

第一弾として平成29年6月に

「税務行政の将来像」を改定して

 

「デジタルデータを活用した

国税に関する手続きや業務のあり方の

抜本的な見直し」

(デジタル・トランスフォーメーション)

に取り組んで行く方針を明確にしました。

 

具体的には「納税者の利便性の向上」と

「課税・徴収の効率化・高度化」を

2本柱としつつ

 

「あらゆる税務手続が税務署に行かずに

できる社会」に向けた構想を示すととももに

課税・徴収におけるデータ分析の活用等の

取組をさらに進めていくことしています。

 

具体的には今回の資料の次の

資料の通りになります。

 

注目点としては次の3つになります。

①利用者目線の徹底

②万全なセキュリティの確保

③業務改革(BPR)の徹底

 

利用者目線の徹底とは

デジタルに不慣れな方も含めて。多様な利用者の意見に耳を傾けつつ、「すぐに使えて」、「簡単」で、「便利」な行政サービスを提供し、「あらゆる税務手続が税務署に行かずにできる」社会を目指します。

万全なセキュリティの確保とは

データの連携や分析に当たっては、納税情報を含む守秘性の高いデータを扱うことから、セキュリティの確保に万全を期します。

業務改革(BPR)とは?

既存の制度や業務を前提にそのデジタル化を図るのではなく、デジタル化の利点を生かした業務改革(BPR)に取り組みます。全ての業務のあり方や職員の働き方を不断に見直すととも、データの活用により課税・徴収を効率化・高度化し、組織としてのパフォーマンスの最大化を目指します。

 

 

税務行政のDXと税理士・行政書士が思うこと

税務行政のDXとは次のようなことです。

税務署に行かなくてもできるようにする

ために実現を目指す取り組みがあります。

 

確定申告、申請・届出、特例適用状況の確認

納税証明書の入手、相談をスマホでできる

チャットボットを充実させる、プッシュ型の情報

配信に置き換えるといったことです。

 

因みに、確定申告はマイナポータルと

国税庁のスマホアプリを連携して

情報を取得し自動計算できるまで

持っていきたいとしています。

 

因みに工程表も公開されていて

次の画像の通りです。

 

確定申告以外は次の画面の通りです。

 

ここまでは納税者向けになります。

 

次からは税務署の業務効率化です。

申告内容の自動チェックをできるように

マッチングの制度を上げようとしています。

 

上記の制度を上げることで

申告漏れの可能性が高い納税者の判断を

行うことになるようです。

 

 

 

以上のことから私が税理士

行政書士として思うことを

申し上げたいと思います。

 

まず、納税者の利便性に関しては

利便性が上がるとは思います。

 

スマホやネットでできるようになる

といったことは喜ばしいことです。

 

逆に不安になることがあります。

 

所得税では特例措置がありますが

一定の特例措置については

 

特例措置の2重適用ができない

制度になっています。

 

そういったことまで通知できるような

システム作りが大切であると思います。

 

そうでないと特例適用について

納税者が期待した結果にならない

といったことがあり得ますね。

 

現実世界では、法律の不知は

自己責任になるわけですが。

 

次に税務行政についてです。

現状でもAIによる自動化実験が

行われているそうです。

 

こちらをさらに強化することになります。

ただ単にマッチングするだけではなく

具体的に個々の業績を業界平均に入れて

分布図を作成します。

 

その分布図からはみ出した変な納税者について

税務調査に行けばなんかあるだろう

というざっくりとした調査をすることが可能です。

 

相互に取引をしている業者ごとに

隠れた関係関係をチェックする

といったこともできるようにします。

 

徴収関係については

滞納者情報をデータベースにして

接触することが可能な日にちを

予測することもできます。

 

令和4年4月から開始予定だそうですが

国税庁も考えたなと思います。

 

税務調査についても令和2年7月から

リモート調査が実施されているようです。

 

税務調査官と会社の社員とで

オンラインのWEB会議を用いて接触します。

 

国税庁のPCから調査対象法人のデータ

サーバにアクセスしてデータの受領を行う

といったことだそうです。

 

セキュリティとして大丈夫かな?

と思う運用方法です。

 

なお、セキュリティに関しては

セキュリティポリシーの範囲内で

行うだけの様です。

 

危ないと思いますが・・・

 

隠し事を無くす社会になる?

税務行政については行政手続の中で

ここ10年で発展してきています。

 

事実、電子申告(e-Tax)の利用は多くなり

法人税の申告は令和元年度においては

87.1%になります。

所得税は59.9%が利用しているそうです。

 

便利になることは良いのですが

便利と引き換えに差し出さなければ

ならないことがあるのがDXの

厄介なところになります。

 

データでやり取りができる意味は

税務申告に必要なデータを国税庁へ

差し出さなければならないことを

意味するわけですね。

 

一応マイナポータルと言って

セキュリティが頑丈なクラウドサービスで

運用することにはなっています。

 

またどの行政機関がマイナポータルの

情報を閲覧したのかをマイナポータル

利用者が確認することはできます。

 

ですが、なんか気持ちが良いものでは

ないように感じるますね。

 

さらにデータを利用した情報の分析は

不正の発見を効率的に行なうことが

可能になります。

 

先ほど申し上げたAIによる

申告データの分布図の作成も同様です。

 

データと基礎的な知識さえあれば

ほぼお金をかけることなく

分布図の作成が簡単にできてしまいます。

 

私は過去にデータサイエンティストの

セミナーを受けて分布図作成までを

体験しました。

 

かなり簡単に分布図の作成と

おかしなデータの抽出が可能であると

感じましたね。

 

つまり、不正が発見される可能性が

今後は高くなるということです。

 

不正はやらないことが前提ですが

不正をやっていたりすると隠し事になります。

 

隠し事ができない社会になるのではないか?

という危機感は持っています。

 

 


編集後記

国税庁のDXの資料を基に解説してきました。

2年前くらいだったでしょうか

 

すでに国税庁がAIを使ったシステムの

運用を始めていると聞きました。

 

国際課税の場面では共通報告基準(CRS)で

情報交換の国が増えています。

 

こちらは主に富裕層向けの情報収集で

国際的な租税回避行為について課税

徴収するための措置です。

 

国税庁が受領した口座件数は

2,058,777件となっています。

 

このうち、どれだけが国税庁への

財産債務調書で申告していなかったか

気になるところです。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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