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【令和2年分確定申告】医療費控除について税理士が超解説!

医療費控除について税理士が超解説!

こんにちは!

 

税理士・行政書士の齋藤幸生です!

 

今回は・・・

医療費控除について税理士が超解説する記事です。

 

・医療費控除の概要

・医療費控除の知識

・忘れやすい医療費について

分かる記事です。

 

それでは、スタートです!!

 

 

医療費控除の概要

医療費控除の概要としては

支払った医療費から一定の足切りを引いて

残った金額が医療費控除の金額です。

 

こちらを課税される対象となる金額から

控除する制度になっています。

 

よくある勘違いは医療費控除の金額が

そのまま所得税から控除できるという考えです。

 

あくまで課税所得からの控除(所得控除)であって

税金から直接控除する(税額控除)ではないです。

 

控除を受けるためには確定申告書に

医療費の明細書を添付する決まりになっています。

 

医療費の明細書とは医療費の領収書から

内容を転記して作成する書類のことです。

 

いつの医療費が対象?

その年の1月~12月までに支払った医療費です。

令和2年分確定申告では令和2年の間に

支払った医療費になります。

 

ここで問題となるのは未払いがある場合です。

 

結論を申し上げると支払っていないので

医療費控除の金額を構成しません。

 

つまり医療費にならないという考えです。

 

未払いは一部未払いと全部未払いがあり得ます。

一部未払いは未払い部分が医療費になりません。

全部未払いはすべてが医療費になりません。

 

治療費で医療費を計算するのではなく

支払った日に医療費を計算する考えです。

 

誰の医療費が対象?

①あなた

②あたなと生計を一にする配偶者や親族

の医療費を支払ったときです。

 

生計を一にするとは

「日常生活の資を共にすること」です。

 

つまり同居して起居し、食事をして・・

といったように生活を共にしていることです。

 

修学や治療のため別居している場合であっても

生活費、学資金や治療費などを常に送金していれば

「生計を一にする」に該当します。

 

上記以外に、通常の起居を共にしていない親族が

勤務、修学等の余暇には他の親族のもとで起居を

共にしているときも「生計を一にする」に該当します。

 

こちらは、子供が都市部の学校や会社に就職して

学校が休みの日、会社が休みの日に実家に帰ってくる

といった考えになります。

 

 

医療費控除の知識

医療費の計算方法

医療費は次のように計算します。

①-②-③=医療費控除額(200万円が限度)

 

①その年中に支払った医療費

②保険金などで補てんされる金額

③10万円又は所得金額の5%(いずれか少ない額)

 

①は上記で説明したので

②と③について解説を行います。

 

保険金などで補てんされる金額とは

高額医療費の請求により支払った医療費に応じて

戻ってくる金額があるといった場合です。

 

医療費が補てんされているので補てん分を差し引いて

医療費を計算する考えです。

 

このほか民間の保険でも医療費を補てんする

といった場合には補てんされた金額は差し引きます。

 

「10万円又は所得金額の5%(いずれか少ない額)」

とは合計所得金額で変わってきます。

 

合計所得金額とは確定申告書の次の金額です。

確定申告書Aの場合

確定申告書Bの場合

 

こちらの金額が200万円未満であれば

5%が医療費の足切り金額になりますし

200万円以上であれば10万円が足切りになります。

 

一般論として申し上げると

年金収入のみの場合には5%になる

可能性が高いです。

 

現役世代の人は10万円になる可能性が

高くなると思います。

 

 

 

 

対象となる医療費とは?

原則的に治療をするための対価が医療費です。

ですから、社会保険診療報酬が医療費になります。

上記以外は医療費になかなか該当しません。

 

言い換えると、健康保険や国民健康保険

といった社会保険の対象となる医療費が

医療費になるイメージです。

 

よくご相談をうけるのものは

美容代、人間ドック、健康診断です。

 

全部医療費になりません。

ただし、人間ドックなどの健康診断は

検査の結果重大な疾病が発見されて

治療を受けた場合に医療費に含まれます。

 

老人ホームの費用についても相談があります。

概要として次の表が参考になると思います。

 

施設名 医療費控除の対象 医療費控除の対象外
指定介護老人福祉士施設
【特別養護老人ホーム】指定地域密着型介護老人福祉施設
施設のサービス対価(介護費、食費及び居住費)として支払った額の1/2に相当する額 ①日常生活費
②特別なサービス費
介護老人保健施設 施設サービスの対価(介護費、食費及び居住費)として支払った額 ①日常生活費
②特別なサービス費
指定介護医療費型医療施設
【療養型病床群等】
施設サービスの対価(介護費、食費及び居住費)として支払った額 ①日常生活費
②特別なサービス費
介護医療院 施設サービスの対価(介護費、食費及び居住費)として支払った額 ①日常生活費
②特別なサービス費

 

 

 

忘れやすい医療費について

忘れやすい医療費としては次のものです。

①通院のための交通費

②医療費のお知らせを使う場合の10月以降の医療費

 

通院のための交通費を入れ忘れる

といったことがあります。

 

この場合の交通費とは公共交通機関を

使った場合の交通費になります。

 

タクシーは原則交通費になりませんが

公共交通機関が使えない状態といった場合には

例外的に交通費にすることが可能です。

 

例えば、夜中に病院の時間外診療を受けるため

どうしてもタクシーに乗車する必要があった

という場合です。

 

現実的には付き添いで患者と一緒に通院するため

交通費がかかった場合もあります。

 

このときには患者がひとりで通院できない

といった場合には医療費として付添人の

交通費も医療費になります。

 

例えば、子供の付き添い、高齢の親族の付き添い

といった場合です。

 

お見舞いにいったときの交通費は

医療費にはなりません。

 

令和2年でも医療費のお知らせにて

医療費控除の明細書の代わりになります。

 

医療費のお知らせは例年9月までの

治療に関する医療費の情報しか掲載されません。

 

10月から12月はどうするかというと

領収書の内容を医療費の明細書へ記載して

医療費を計算することになります。

 

この場合の10月分から12月分について

医療費として忘れやすいです。

 

 

 


編集後記

国税庁の電話相談センターで相談員を

していたことがあります。

 

このときに医療費のご相談は2番目くらいに

多かったと記憶しています。

 

ほとんどは医療費になるかどうかと

医療費控除の計算でしたね。

 

医療費になるかどうかは基本的に

治療に関する費用かどうかです。

 

上記では社会保険の対象となるイメージと

申し上げましたが社会保険の対象外であっても

治療であれば基本的に医療費になります。

 

例えば顎関節症の治療は医療費控除になります。

かなり高額なのですが治療ですから。

 

 

では税理士・行政書士の齋藤幸生でした!!

それでは、また!

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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