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【キャッシュレスでの経費精算】利用明細では問題となることも!

キャッシュレスでの経費精算

キャッシュレスが慣れると楽ということで、

キャッシュレスで経費を支払ったものを

事業経費にしている人もいるかと思います。

 

では、一体、どの資料で経費精算していますか?

キャッシュレスでは以下のものが想定できます。

 

・利用明細

・レシート

・領収書

 

さて、どれが経費精算にとって良い証拠資料でしょうか?

実は、全部中途半端な資料となります。

 

上記の中で最もまずいのは、利用明細でしょうね。

あまり、オススメしません。

 

キャッシュレスは楽なのですが、実は、経費精算となると

資料が増えてしまって、困ることがあります。

 

今回は、それを明らかにしつつ、経費精算の極意を

お伝えしたいと思います。

 

キャッシュレスでの経費の問題点

さて、それではキャッシュレスでの経費精算の問題点を

みていきたいと思います。

 

キャッシュレスで、最大の問題点は、お金を支出した

根拠として次の3つの資料が手に入ることです。

 

・利用明細

・レシート

・領収書

 

この中で最もまずいのは、冒頭で申し上げた通り、

利用明細で経費精算です。

 

なぜ、まずいのかというと、店名と金額のみしか

表示されていないからです。

 

領収書以上にまずいのは、一体何にお金を使ったのか

わからないということですね。

 

では、実務上の税務調査で、本当に通らないのか

経費を否認される場面があるのかというと、

 

そういった細かなことを税務調査官は言っては来ませんが、

個人的な経費が多い会社、個人だなとは思うでしょうね。

 

もし争点が、経費しかないのであれば、突っ込まれて

誰と行ったのか、なぜ必要だったのかという説明を

求められることになると思います。

 

通常は、覚えていないことが普通だと思います。

ですから、反面調査といって、利用明細の店先に調査官が行って、

資料を見てくる可能性が高まりますね。

 

利用明細は、クレジットカード、Suicaなどの電子マネーで

必ず発行されるものです。

 

しかし、これは、お金を使ったという証拠にはなっても

経費の証明には、説明が必要ということになります。

 

十分注意の上で、経費精算に活用する必要がある

ということになりますね。

 

 

経費精算の極意とは?

それでは、経費精算の極意とは一体どのようなことか?

これを解説していきたいと思います。

 

私が経費精算で最も良い資料だと思うのは、

レシートですね。

 

なぜかというと・・・

 

・店名
・日にち
・内容
・人数

すべてそろっているからです。

 

これに、誰と行ったのかということを追加で

レシートの裏に書いておけば経費の証明ができます。

 

勘違いしてほしくないのは、事業に使った前提で!

ということは当然です。

 

家族と飲食に行って経費としたい・・・

ということであれば、それはちょっと・・・となります。

 

上記は飲食店の場合についてですが、

事業をやっていると皆さん分かると思いますが、

飲食代くらいしか経費はないのではないでしょうか?

 

あとは、移動代があるくらいですかね?

 

 

 

 

移動代も注意が必要な経費となりますね。

どうしてかというと、

 

現在はSuica等を利用して、チャージをして使っている人が

大半だと思います。

 

このチャージが曲者なのです。

 

お金をチャージすると、チャージしたという領収書が

出てくると思いますが、これは経費の証明になるのか?

という問題がありますね。

 

厳密に申し上げると経費の証明になるときがある

ということが正確です。

 

基本的には、電車、バスといった移動代は、

移動の都度、支払うことが原則ですよね?

 

つまり、未来の移動代を支払うためのチャージが

経費となるのかということなのです。

 

従って、チャージの領収書で経費精算する場合には、

利用明細も一緒に添付してもらうことが大切です。

 

そうすると、移動した区間が分かりますし、

移動代以外に使っていない証拠とすることができますね。

 

また、Suica等のカードを量産して使うことは

止めた方が良いと思います。

 

以前になりますが、10枚くらいのSuicaを量産して

経費精算していた会社に税務調査が入って、

 

すべて、会社の社長に対する給料とされた事例がありました。

こうなると、旅費交通費として支払った経費は、

 

すべて社長の給料とされ、消費税の控除は否認され、

社長の収入が過少となりますから、所得税がとられて、

住民税にも影響して、など4重苦以上のことになります。

 

まあ、Suicaを10枚というのはまれだと思いますが、

利用明細で経費性を証明しておくことは大切だと

ご理解いただけたと思います。

 

最後になりますが、事業、会社形態、規模に関係なく、

都度精算、月次精算に関わらず、

 

経費精算書を作って、使った費用の内容を書いておくと

経費について妥当性が生まれますね。

 

なるべく、後出しじゃんけん的な説明は、

避けたいものです。

 

内容不明なものは使途不明金かも

さて、経費では内容不明なものが混在してしまう

という可能性もあると思います。

 

例えば、商品券などですね。

 

商品券を購入して、取引先へ差し上げるといったことは

今でもやっていることがありますね。

 

これでは、一体何が問題となるのかというと、

 

私が知っている事例では、帳簿に、商品券を差し上げた

取引先を書いていないということで、

使途不明金と認定された事例がありますね。

 

つまり、商品券を購入して、よくわからないものに

使ったということです。

 

実は、この事例の調査官はちょっとおかしくて、

調査に入った会社側が、調査時に、

 

商品券を差し上げた取引先へ連絡しても問題ないと

伝えていたにも関わらず、使途不明金認定をしてきたようです。

 

ですから、後出しじゃんけん的に会社が言っているだけ

という考えで調査を進めたということになりますね。

 

実際は、金額、回数などの総合勘案で調査官の裁量で

決めていくわけではありますが、明かせない費用は、

使途不明金として処理される可能性があることにも

留意が必要です。

 

取引先を書いて置く重要性についても

ご理解頂けると幸いです。

 

経費精算はどこまで厳密にやれば・・・

さて、ここまで、飲食代と移動代に焦点を絞って

考えてきたキャッシュレスでの経費精算ですが、

どこまで厳密にやればよいのか?です。

 

これには、国側の考えを示唆するものがありますね。

 

どういったものなのかというと・・・

 

一人当たり、5,000円の会議に関する証明方法です。

 

この考えは、社外の人との飲食代のうち、

参加者一人当たりの単価が5,000円以下であれば、

 

通常は交際費にしなければならないところ、

会議費という一般の経費として認めるというものです。

 

この会議費にするには、一定の要件があって、

それが、経費性の証明にも使えるということです。

 

一定の要件は次の通りです。

・日にち
・店名
・商品名等
・人数
・誰と行ったのか

この5つがそろうと、交際費なんだけど、会議費にして

良いですよという法人税での国側の考えがあります。

 

ですから、厳密に申し上げると、所得税では

関係がない話ではありますが、

 

上記以外に、経費性の客観性を証明する方法が無いのも

現実としてはあると思いますね。

 

こういったことを積み重ねることが、税務調査では重要で、

調査官もいちゃもんを付けずらくなりますね。

 

 


編集後記

今日は、新宿支部主催の確定申告の無料相談会へ

行ってきます!

 

資料からパソコンに入力して、確定申告書を作成する

パソコン担当というちょっと、ん?となってしまう

担当で行ってきます。

 

 

では国際税務の税理士齋藤でした~
それではまた👍

 

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この記事は、その時の状況、心情で書いています。
また、法令に関しては、その後改正された場合には、
異なる取り扱いになる可能性があります。

 

 

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