サイトアイコン 問題解決を後押しする都庁前のLiens税理士事務所 齋藤幸生

税理士会が公表している建議書って何のため?

iphone8にて撮影!

建議書って何?

そろそろ税制改正の内容が出てくるので

建議書について書いてみます。

 

建議書とは、毎年、日本税理士会連合会が

国に出している税制への意見書です。

税理士法49条の11の規定により

行われています。

 

同法律には次の様に規定されています。

「税理士会は、税務行政その他租税又は

税理士に関する制度について、権限ある

官公署に建議し、又はその諮問に答申する

ことができる。」

 

要するに、国に意見を言えるという

ことになります。

 

この建議書には基本的に、税制改正に

ついて記載されています。

税目でいうと・・・

所得税、法人税、消費税、相続・贈与税

地方税です。

 

細かく見ていくと、中小企業税制(法人税関係)

納税環境整備(申告等の手続関係)、

国際税制や災害対応税制などです。

 

中には、意味ないなと一刀両断できる

内容も含まれていますが、一応は

税理士会の意見がまとめられた意見書

ということになります。

 

参考資料

「平成30年度税制改正に関する建議書」について

 

 

 

結局は税政連頼み

それでは、上記建議書を踏まえて、

どうしたら建議書を取り上げて

くれるのか?ということになります。

 

これは、日本税理士政治連盟(税政連)

という組織が、与野党に働きかけます。

税理士会と税政連がいうには、

車の両輪だそうです。

 

要するに、税理士会は建議する、

税政連はそれを議員に働きかける

ということで両輪ということです。

 

こういった流れになっているそうで、

結局は税政連が議員に陳情していく

ということになるわけです。

 

議員からすれば、選挙の時の票集めが

できる団体の言うことは聞きます。

しかし、税政連曰く、組織票のような

行動はしないと建前では言うので、

本当に聞いてくれているのかは

分かりません。

 

実際に政治活動をしていないのか

というとしてます。

街頭演説後にあいさつに行ったり

表気訪問と題して、なぜか東京税理士会が

総務省を訪れたりしています。

 

先日は、総務省の元課長補佐がなぜか、

東京税理士会に天下ってきました(笑)

 

この様に、言っていることと

行動が違うわけです。

政治活動を税理士会、税政連共に

両輪として行っている実態があります。

 

まあ、こういったことをしないと

陳情に耳を傾けてくれない

ということなのでしょう。

 

 

本当に納税者のためになってるか不明

建議書ですが、税理士ですら知らない

方もいる状況ではないでしょうか?

建議書って何?という感じです。

 

また、近年しつこく、消費税増税反対と

単一税率維持を表明してしています。

こういったことは本当に納税者のために

なっているかということです。

 

先日、税政連が共催した研修に参加

してきたのですが、本音のところは、

税理士の業務が多くなるから嫌だ!

ということです。

 

私としては、法律改正によって

業務が多くなるのであれば、

顧問料の値上げをすればいいじゃん!

と思っているのですが、

どうやらそうではないらしいです。

 

裏話をいうと、建議書はすべての

税理士会からの意見で成り立って

作成されています。

 

夏から秋にかけて出席した

東京税理士会のAZセミナーでは

皆さんのご意見を東京税理士会の

意見に入れることもあるので、

意見を頂きたいという発言が

ありました。

 

私が解釈するに、

意見があまり出ないので、

他の意見も聞いておこう

というスタンスなのだと思います。

 

建議書の作成について、納税者のほうを

本当に税理士会は向いているのか?

根本的な問題に税理士会が気が付いて

いないのではないかと心配になります。

 

 

 

まとめ

近年の税理士は、基本価格競争に

さらされています。

納税者のためと言っても、

あくまで商売です。

 

それは良いことだと思うのです。

しかし、根本的な考え方として

報酬をもらっているもらっていない

に係わらず、クライアントに対して

何ができるのか?を考える必要が

あると考えています。

 

なぜか組織の上の方に行くと

保身が先に出てくるようで、

自らの根本的なところに

空洞を開けてしまっている

ことに気が付かないようです。

 

 


編集後記

昨日は、雨のため引きこもりと

なっていました。

完全オフという状態です。

 

そろそろ来年の事業戦略を

立てようかなと思っている

ところです。

 

 

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