サイトアイコン 問題解決を後押しする都庁前のLiens税理士事務所 齋藤幸生

個人事業主の所得は赤字でも大丈夫なのか?

新宿駅にて撮影!

個人事業主の赤字申告って?

税理士業界で確定申告をやっていると

個人事業主の赤字申告問題に当たる

ことがあります。

 

個人事業主の赤字はダメ!

黒字にならないとおかしい!

色々巷でも言われていると思います。

 

赤字申告ということは、

ざっくり申し上げると、

売上-経費=マイナス(赤字)という

ことになります。

 

ちなみに、個人事業主は、副業等を

除いて、所得税では事業所得に分類

されることになります。

その事業所得では、赤字はダメ!という

規定があるのかというとありません。

 

むしろ、青色申告であれば、

赤字の繰越控除があります。

つまり、赤字になった場合には、

翌年に赤字を繰越して、

翌年以降の黒字と相殺してよい

という規定があるのです。

 

 

赤字であることの意味

では、なぜ規定もないのに赤字は

ダメ!となるのでしょうか?

 

ほとんどの方は、赤字であることの

意味をご理解されていないと思います。

事業所得が赤字ということは、

次にことが想定されます。

 

どうやって生活しているの?

この問いに赤字申告をした

個人事業主のどれくらいが

正当な主張を言えるのか?

ということです。

 

個人事業主で事業ということは、

生業ということで、個人事業で

生活しているということです。

 

つまり、個人事業で稼いだ売上を

事業と個人に分配してお金を

使っているということです。

 

もし、事業が赤字ということは、

売上-経費=マイナスなので、

売上が少ない、経費が売上より多い

ということです。

 

つまり、少ない売上でなぜ、

売上より多い経費の出費を

賄えるのか?という疑問に

なっていくわけです。

 

そうなってくると税務署からすると

何かやっているのでは?となり、

どうやって生活しているの?

という問いになってくるわけです。

 

 

なぜ赤字となったのか説明できますか?

では、納税者がなぜ赤字と

なったかを説明できるのか

というと、それは説明できない

と思います。

 

なぜなら、納税者がどれを経費と

するかを決めて申告しているからです。

 

よくある考え方が、お金をためたい

という一心で、経費を作ればいい

空の領収書、友人知人からの領収書

をもらってそれを経費で落とす

ということを行います。

 

確かに経費にはなるでしょうが、

それをやって、赤字申告になると

行きつく先は・・・

どうやって生活してるのですか?

ということになります。

 

この問いの本当の意味としては、

売上は過少に計上していないか

経費は過大に計上していないか

もし申告が適正だとしたら、

生活できる稼ぎがない

ということになります。

 

そうなると、誰かから資金援助を

受けているのでは?となります。

贈与や預金通帳を調べられる

ということになる可能性を

孕んでいるということです。

 

 

まとめ

基本的に、赤字申告は生活費を

経費にしているということで

調査では進められます。

 

実際に調査になるかどうかは

分かりませんが、追徴や罰金を

考えると普通にやっていれば

お金余ったのに・・・

と思うことが私の経験では多いです。

 

そういった人に限ってなぜか

同じ手法を使い続けるのですが・・

 

話の角度を変えて、どうして

法人だと赤字申告でも大丈夫なのか?

ということですが、法人だと

オーナーに給料を支払っているので

基本的にそれで生活している

ことになるのです。

 

つまり、赤字申告になったのは、

経費に給料もあるのでしょうがないでしょ?

ということです。

給料があるので生活できてるよね?

という説明が可能なのです。

 

対して、個人事業主はそう簡単に

説明できません。

むしろ、難しいと言ってもいいです。

 

赤字申告の個人事業主は、

是非とも、

どうやって生活しているのですか?

という究極問いに答えられるように

答えを用意しておくことを

お勧め致します。

 

 


編集後記

昨日は、前職でお世話になった方と

初めて食事に行ってきました。

元気そうで何よりです。

 

フリーランスになられたようで

すごく楽と仰っていました。

もう組織には戻れないかも

とも感想がありました。

 

やっぱり、企業からみると

独立は悪魔のようなものだなと

思いました。

 

 

 

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