今回は税務調査の売上に関するポイントを紹介いたします。
★税務調査とは?
税務調査とは、税務署内での一定の規模、要件に該当した法人に税務署の担当者が調査に行く行為を言います。現金商売以外の事業会社では調査することに関して関与税理士に事前に連絡があるのが普通です。
★税務調査の売上に関するポイントとは?
売上に関する確認点としては、次のものになります。
①売り上げの除外行為はないかどうか?
→要するに得意先からの売掛金の回収で社長様が自分のポケットにいれて売上を計上しない
パターンです。見つかると非常にまずいですよ!
②売上の繰延はないか?
→認識の違いがあるもので最有力のものです。意図的に繰り延べたのか、それとも意図的ではない繰
延なのかという、どっちなの?というものです。
③翌期の売上を当期に計上していないか?
→要するに粉飾をしていないかどうか?ということです。当期が赤字の場合に、翌期の売上を当期に
計上してわざと黒字にするということです。逆に、翌期の粗利が赤字の取引を当期の黒字対策という
ことで計上する場合もあります。皆さんいろいろ工夫します(笑)
④売上値引きの計上時期は妥当か?
→売上値引きとして計上する時期が本当にその期間でよいのかどうかを検討するということになりま
す。どの売上に対する値引きなのか?ということです。
★最近の売上に関する調査はどうなっている?
私の経験則での話となりますが、調査日程が3日間に伸びてはいますが、他の部分も確認しなければならない状況でもあるので、しつこく売上を見られたことはありません。ただ、一番チェックされるのは、売上の計上もれ(繰延べてないかどうか)ということを確認してくる傾向が多い状況です。
この売上の計上漏れを確認する手法をお伝えしましょう!
できる調査官、納税者や税理士を信じていない調査官などは帳簿を見る機会があまりないです。
帳簿を作成する原始資料を見て調査を行います。
したがって、まずは売上の請求書を見ることになります。
ポイントは、決算月の翌月の元帳に記載のある売上です!!
この売上の請求書を見て経理担当者様や社長様へヒアリングをします。
この請求書を出した経緯、仕事を受けた日にち(注文書はないかどうか)、納品書はないかなど事実関係を確認できる資料を用意するということになります。
また、まれに検収明細を依頼されることもあります。というのは、物の売上ですとわかりやすいのですが、サービスのような類の売上だと計上する根拠が乏しい時があります。そうなると自社がサービスを提供した相手会社より検収明細をもらっていないかどうかという質問と提出の依頼が来ます。
売上以外の資料で売上の計上時期を確認できる資料としては、売上に対応する仕入や外注費の請求書、納品書です。仕入先等と口裏を合わせていなければ、事実関係を証明する資料として確認される資料となります。
中小零細企業ですと口約束などで仕事取ってくる場合がありますので、説明できる資料を持っていることは身を助けることになります。顧問税理士の関与や契約状況で説明されていないといった状況があるかもしれませんが、この点は社長様も知っておいて損はない知識だと思います。
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編集後記
昨日で前事務所に出社するのは終了しました!
本日は有休になっており、いよいよ5/1から事業スタートです。
とりあえず、開業届出書を提出して屋号で銀行の口座の開設を行う予定です。